複雑・ファジー小説

人物以外の設定とか用語とか。 ( No.2 )
日時: 2014/05/18 00:00
名前: 壱路 ◆NNJiXONKZo (ID: HC9Ij0EE)
参照: 話が進み次第随時更新。

・大国「イデアール」
 この世界で1番大きな王国。また、テオドールの住む国。
 そして、「最後の勇者」を排出した国でもある。軍事技術と大戦、そして勇者を排出した功績と名誉のお陰……というか、それを利用して一気に成り上がった面もある。

・港町「ハーフェン」
 イデアール領内にある大規模の港町。
 様々な情報、道具、武器、人員などが多方面から雑多に出入りする"イデアールの台所"。
 日が暮れるといわゆる夜の街としての側面も見せる。そのせいか、魔族であるが、淫魔が普通に出歩いている。
 この港街を実質的に支配しているのは港街の地下を幅広く占拠し、活動している集団 "ホイリゲ" 。
 無頓着とも取れる彼らの異種族非差別思想は時代錯誤とも言え、本来淘汰されてもおかしくはないのだが、山賊や海賊のように特別危害を与える集団ではなく経済活動により寧ろ利益を上げていること、話には出さないが街の町長までもが公式に存在を認めていること、性質上やや気質の荒い者が集うことから手を出そうにも出しにくい存在になっている。

・ドゥフト
紅茶葉で有名な国。以上。

・機功の国(名称未定)
 この時代において、数歩進んだ技術を展開し、それを特色とする国。
 機械仕掛けの銃や、機械仕掛けのクロスボウのような武器から、取っ手を回して洗濯物絞りを代替してくれる水絞り機のような生活補助のものなど多岐に渡る。
 燃料などを使うのではなく、歯車、ギアを使った技術が主なことから「歯車の国」とも呼ばれる。
 野心的な国からは技術を目当てに牽制をかけられるが、この国自体武力国家でもあるイデアールとの結び付きが強いお陰で大事には至っていない。
 テオドールの長兄がこの国の王女と結婚し、先王が病に伏せてからは彼が代わりに治めている。

・霧と山に囲まれた国「オーロ」
 霧が深く、険しい山路の中に多数ある集落それぞれが交流をし合い、国としての体を成した国。
 イデアールなどの主要国家とは一風変わった趣を持つ。 他にも、魔法を妖術と称するなど文化体系にも違いが見られる。
 異種族への悔恨がないのか人間と獣人はともかく "鬼" と呼ばれる魔族が共存している。
 地理的理由から他国との国交は皆無に等しいが、物好きな商人などが風土特有の衣類や特産品を目当てに訪れる事はある。
 また、以前の大戦にて唯一勇者を排出せず、且つ協力することもなく不介入を貫いていた。
 これもまた、国交が皆無な理由の一つと考えられている。

・人間、獣人、魔族の差異について
 人間はこの3種の内で最も非力で、魔力も秀でているわけでもなく、そして最も数の多い人種。
 大戦の時、多くの国が手を取り合い連合軍を組むなどしたが、一枚岩になり切れていない面もあった。

 獣人は魔族と比べれば、まだかなり人間に近い人種。
 人間と獣のハーフが独自の文化、生活様式を築いたと言われるがその出生は定かではない。
 特徴としては獣の要素が色濃く外見や身体能力に顕れていること。
 人間に獣の耳が生えてるだけの者から、単に獣が二足歩行しているようにしか見えない者など、ピンからキリまでである。
 二十年前の人間と魔族との大戦の時は個人によって様々だった。
 中立を貫く者。人間側に、又は魔族側につく者。
 現在でもそこまでスタンスは変わらないようだ。

 魔族は完全に人外だったり、異形の姿をしていたり、獣人ではないが人間に近い姿をしている者まで様々。というかまばら。
 当然それらが同一の種なわけがないが、魔族として一纏めにして呼称されている。
 最も人間に近い姿をしている魔族と言う種の魔族もいる。紛らわしい。
 また、その名が指す通り、魔法に最も詳しく秀でているーーーわけでもない。
 秀でている種とそうでない種が混在している。
 二十年前の大戦において、対立を続けていた人間に魔族の代表とも言える魔王が敗北。魔族全体の敗北を意味した。
 種族が消えてなくなる、ということはないが、人間により迫害の対象となった。
 結果、ひっそりと暮らす者や正体を隠して生きる者、迫害意識の薄い地域で普通に暮らす者、様々なライフスタイルを過ごすように。

・魔法陣
 魔法陣は主に魔法を使う術者のサポートの為に使われる。魔法の射程延長や、効果の増強などと言った効果を魔法陣の上で使うことで後付け出来る。
 その描き方は、土に木の棒で描いてもよければ、大広間に大々的に消えない塗料で描いても構わない。
 また、魔法陣を使って魔法を使うことも可能だ。しかし、魔法陣一つにはいくらでも要素を組み込めるが、要素が多ければ多いほど描く必要のある魔法陣は複雑を極める。
 単に効果の増大のみの魔法陣であれば増大の度合いにもよるが、複雑なものと比べればシンプルで済む。
 だが、遠距離転移の魔法効果、射程延長、魔力運用効率化の補助、術後魔法陣の消滅など、様々な要素を注ぎ込んだ場合は複雑どころか、何処から手をつければいいか分からなくなる程だ。
 最後に、描き上げた魔法陣に術者の血を垂らせば出来上がり。

・勇者
 天からの加護を受けた……なんてこともない、多少才が秀でていたが故に希望の象徴として仕立て上げられた哀れな英雄である。
 また、多くの国が「自分の国の勇者が魔王を討った」という功績欲しさに勇者を排出したので、何人も同時に勇者と呼ばれる者が存在した。いわゆるプロパガンダである。
 無論、選ばれるだけあってその名に恥じない活躍をする者もいたが、道半ばで倒れる者や他国の陰謀で凶弾に倒れる者、大戦の中で命を落とす者などがいた。
 基本的に、勇者を含めて2,3人のパーティを組ませて旅立たせるのが主流だった。大戦力をいきなり魔族領に送り込むよりも、まずは先行偵察及び工作をしてもらってからの方がリスクが少ないと多くの国で判断されたからだ。勇者という華やかな称号の割りには、地味な工作部隊となっていたパーティは少なくない。
 長い大戦で多くの勇者が命を落として行く中、遂に魔王を討った勇者が現れた。彼は「最後の勇者」と呼ばれるようになる。


・魔王
 魔族全体を治める王。
 世界を破滅に導き、人間を滅ぼす災厄の存在……と人間側では語られている。
 彼の元に辿り着いた勇者は片手で数えられる程だったが、両手に達する前、5人目である「最後の勇者」に敗れる。
 最期の戦いは、両軍が見守る中での魔王と「最後の勇者」による一騎打ちだった。