複雑・ファジー小説

Re: 奇想天外!プロレス物語 ( No.26 )
日時: 2014/04/28 12:24
名前: モンブラン博士 (ID: CMSJHimU)

「こんなかかりのぬるいパロスペシャルが俺に通用するとでもおもったのか?このたわけがー!」

ウルフは強靭な足のバネでパロスペシャルにかけられたまま飛び上がり、体を反らし、メープルをリングに叩き付けた。

技をはずし、自由になったウルフは再度必殺技を掛けるべく、メープルを放り投げる。

そしてメープルと背中合わせになり、彼女のアゴを豪腕でクラッチ。自らの両足で彼女の足をクラッチし、急降下する。

「今度こそ完璧に地獄に葬りさってやる!食らえ、『アルプス大山脈落とし』−ッ!」

ズドォン!

轟音を立て落下したウルフ。

「フ・・・手ごたえアリだ・・・」

技を解くとメープルは床に倒れ伏してしまった。

「ハハハハーッ!あの天使と同じく葬りさってやったぜ!俺の2連勝だ!」

「いえ・・・・まだ、勝負は終わっていません・・・・!」

メープルはフラフラになりながらも、必死で立ち上がってくる。

「こ、こいつ・・・こんなボロボロの体のどこにそんなパワーが残っているというのだ!?」

「この試合、星野くんのためにも負けるわけにはいきません!」

「ならばもう一発—ッ!」

この試合3度目となる必殺技をお見舞いしようと突進していくウルフだが、メープルに跳び箱の要領で避けられてしまう。

「ならばこれはどうだーッ!」

今度はラリアートで猛襲するも、かかんで避けられる。

空振りしたところを腕を取られ、腕折りをかけられる。

「グギャア!」

「これで最後です」

なんとメープルは奴を持ち上げ、見事なバックドロップを炸裂させた。

だが、両者ピクリとも動かない。

「この試合引き分け!!」

この勝負は大激戦の末、引き分けに終わった。