複雑・ファジー小説

Re: ライオンさんとぼくのお話 ( No.16 )
日時: 2014/05/14 04:57
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

第12話

学校で自分の名前のつけられた由来を聞いてくるようにという宿題が出た。

ぼくは自分の名前の由来を聞いたことがなかったから、これはいいチャンスと思って父さんと母さんに聞いてみると意外な答えが返ってきた。

「最初、あなたの名前はアンリになる予定だったのよ」

アンリ?女の子ならわかるけど、男でアンリなんて名前は恥ずかしい気がした。

「パパはね、アンリファーブルのように昆虫や動物が好きな子になってほしいと思ってこの名前を考えたんだけど、つけようとしたとたん、思いとどまったんですって」

父さんがその名前をつけるのを思いとどまってよかったと心から思う。

「その次に考えた名前がこれよ」

母さんは、ぼくに一枚の紙を見せた。

よく見るとたくさんの名前が書いてある。

「京、真澄・・・・」

どれも強烈なインパクトなる名前・・・。

「京って名前は小説のキャラクターからとったの。
その京くんがパパは大好きで自分の息子が生まれたらぜひつけたいって言っていたんだけど、期待が大きすぎるからって反対したの」

母さんはその京くんのイラストを見せてくれた。

うん、父さんが好きそうな男の子だ。

次の真澄って名前も小説からとったそうだ。

それにしてもきれいな子が多すぎる。

「母さん、もしかして書いてある名前の子ってもしかして全部・・・」

「全部じゃないけど8割り方漫画やアニメの子から取っているわね」

「じゃあ、和人って名前もそうなの?」

「そうよ」

あっさりと答える母さん。

「でも悲しむことないの。パパは全部で4つの願いをこめてあなたこの名前をつけたのよ」