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複雑・ファジー小説
- Re: ライオンさんとぼくのお話 ( No.21 )
- 日時: 2014/05/14 18:00
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
第17話
次の日。
「和人くん、きみにお願いがある」
「なんでしょうか」
「クッキーを買いに行ってくれないかな」
そんなの、自分で買いに行けばいいじゃないですか。
ライオンさんはその返事にニコニコ。
「確かにそのとおり。でもね、よく考えてごらん」
ライオンさんがぼくに顔を近づけてくる。
「私が買いに行ったらどうなるかな」
ぼくの頭の中で一瞬で式ができた。
買い物に行く→通報される→動物園行き
「さて和人くん。どうする?」
「わかりました!ぼくが買いに行きます!」
「偉いぞ、和人くん。それでこそ男だ!」
うまくいいくるめられた気がする・・・・・。
☆
「うむ。どうしてクッキーはこんなにおいしいのだろうか」
ライオンさんはぼくが買ってきたクッキーをおいしそうに食べ始めた。
それにしてもクッキーを食べるライオンだなんて聞いたことがない。
「私は普通のライオンではないのでね。それと、きみも食べなさい」
ライオンさんは意外にもぼくにクッキーを分けてくれた。
「ありがとうございます」
「お礼いえるとはいい子だね。またきみを見直したよ」
ニコニコと笑うライオンさん。
ぼくも少しだけライオンさんを見直したよ。
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