複雑・ファジー小説

Re: ライオンさんとぼくのお話 ( No.26 )
日時: 2014/05/15 20:28
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

第21話

ガラの悪い人はガクッひざまづいた。

「そんな・・・退部なんてあんまりだ」

「おまえはそれだけのことをしたのだ」

「キャプテン」

「なんだ」

「食らえこのバカ!」

そのとたん、強烈な一発を食らい、のけぞる、光キャプテン。

「・・・・おまえ、なんてことを・・・・」

「おれはまえからおまえが嫌いだったんだよ!
友情友情うるせぇんだよ、この友情熱血バカ!いまどきそんなチームどこにあるかよ!」

倒れたキャプテンを何度も踏みつけるガラの悪い人。

「き、きみたち・・・逃げろ・・・」

蹴られながらもぼくたちに忠告するキャプテン。

「逃がすかよ、バーカ!きょうからこのサッカー部はおれがキャプテンだ!ヒャハハハハハハ!」

ひ、ひどい・・・こんなにいい人を踏みつけてなんとも思わないだなんて!



学校から帰るとぼくはライオンさんにこのことを話した。

「・・・・というわけなんです」

「和人くん、心配はいらないよ。私がなんとかしてあげるから何も心配はいらないのだよ」

ライオンさんは穏やかな口調で続けた。

「明日になればこの言葉が本当だったということがわかるよ」

ぼくはライオンさんに話すとそのあとの練習(というよりしごきだった)の疲れもあって眠ってしまった。