複雑・ファジー小説

Re: ライオンさんとぼくのお話 ( No.9 )
日時: 2014/05/13 19:24
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

第9話

どうして現れたか・・・ひょっとしてぼくを食べるため・・・(ガタガタ)

「違うね。私は人間を食べないのでね。
正解はきみに友達を作る方法を教えるために現れたのだよ」

友達?

「はっきりいって、きみは友達がひとりもいないね」

グサッと心に矢が刺さったようなショックを受けた。

「ぼ、ぼくにも友達ぐらい、いますよ!」

「それは誰かな、名前をいってみたまえ」

それは・・・その・・・・

「強がる必要はなにもないのだよ、無理にうそをつく必要もない」

「ご、ごめんなさい」

「そしてあやまる必要もない。私の先ほどの言葉の反応はまさに友達がいない子に共通するものなのだからね」

ライオンさんは穏やかな声で続けた。

「きみの考える友達とは一体どういう子をさすのだろうか」

「やっぱり一緒にいて、楽しいとか何でも話し合えるとか、そういうものでしょうか」

「きみは表面上うわべだけ付き合っている人が多いな。
無理に八方美人な子になろうとしている。
できるだけ笑っていてできるだけいい答えをして相手を傷つけないようにしようと心がげている・・・」

はい、そうです。

「・・・つもりかも知れないが、違うんだな、これが」

違う?一体どういうことなんだろう?