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複雑・ファジー小説
- Re: 常闇の魔法青年-Twilight of Anima-お知らせ ( No.21 )
- 日時: 2014/07/11 18:21
- 名前: 紅 (ID: gOBbXtG8)
- 参照: 二話〜今頃〜
所変わって、ここは現実世界。
千影家では淳也の両親が、2人だけで食事を取りながら淳也の事について話していた。
「遅いわねぇ、あの子」
「遅いどころか、既に2日経とうとしているぞ」
淳也がルミナシアで過ごしている間、現実世界では、彼の失踪について大騒ぎしていた。
彼の母"恵子"に注いでもらったビールを片手に、彼の父"泰男"は顔ををゆがめている。
このところ、泰男はずっとこの調子である。彼は淳也と揃いも揃って、面倒事が嫌いらしい。
早くこの騒ぎを収めるために、はやく家に帰ってこんか。泰男はずっとそう思っていた。
それでも、息子を心配しているという気持ちも少なからずあるのであった。
「まあ、あの馬鹿息子の事だ。このチーズスープの臭いをかぎつけて、直ぐ戻ってくるさ」
「だといいのだけど……」
大して恵子は、淳也を心配するばかりであった。
とにかく無事で戻って来てほしい。その一心である。
『早く戻って来てくれないかしら……』
そんな恵子の手には、温泉旅行のチケットが握られていた。
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