複雑・ファジー小説

Re: 万象を導く者-Universe Bringer- ( No.2 )
日時: 2014/07/19 08:16
名前: スミレ (ID: gOBbXtG8)
参照: プロローグ

 西暦2400年。
 年号が"風洵"になった今、この日本という国は激動の時代を迎えていた。
 人類の敵となる正体不明の生命体"アークエネミー"の出現により、日本がほぼ壊滅状態に近い状況と化したのだ。
 それは日本以外の国も例外ではなく、国際連盟は2401年に"アークエネミー対策本部"を設置。
 以来、アークエネミーに対して本格的な対抗を始めるようになった。

 アークエネミーは、これまでに生きた生物の中で例のない姿をしていることが多い。
 どの生物から進化したのかさえ分からないほどの異形であり、生体なども全く新しいとされる。
 そもそも既存の生物から進化したのかさえ、分かっていない。
 早い話が、アークエネミーについて分かっていることは、人類に危害を加えるということだけである。
 その危害の加え方も、いきなり火炎を吐いたり稲妻を操ったりするという非常識な攻撃方法である。
 やがて人類は、アークエネミーを"異次元からの侵略者"と呼び、過去最高の恐怖対象と見るようになった。

 そんなアークエネミーの存在に脅かされている世界情勢で、遂に人類は進化を遂げた。
 ある日、本やゲームの世界でよくあるような"魔法"ないしは"超能力"を自在に操る人物が出てきたのだ。
 そのような人を人類は、万象を正義に導くことを祈って"ユニバース・ブリンガー"と呼ぶようになる。
 人類は彼らの力を借り、アークエネミーに更なる対抗を始めることとなった。

 やがてアークエネミーの勢力が小さくなり、ある程度の平和が訪れた頃。
 運命の歯車はここで、カラカラと大きく鈍い音を立てて回りだすのであった————