複雑・ファジー小説

Re: 魔法少女戦記 ( No.11 )
日時: 2015/08/25 11:22
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

俺は3日間の充電を終えて目を覚ました。

ほかの3人は寝ている。

さて、これからいよいよ俺の作戦の開始だ。

ウルフマンを手こずらせたという彼女たちの実力がどれほどのものか楽しみだ。

俺が3日間、睡眠をとりつつ夢の中で導きだした答えはただひとつ。

敵に挑戦状をたたきつけ、圧倒的な力で粉砕する。ただ、それだけ。
シンプルな作戦だ。

俺は3人が目を覚ましたときに困惑しないために、置手紙を残し、自慢の武器であるハンマーを手に取り、本拠地をあとにした。

「マジカルガールズ。俺の圧倒的パワーで、お前たちからマイナスエネルギーを調達する!」



この日は土曜日。

私たちは4人でショッピングに出かけた。

ゆきちゃんは明るい色のコーデを着て、まいかちゃんは白のシャツに黒のジーンズという動きやすい恰好、あいなちゃんはお嬢様然とした白いヒラヒラの服に身を包んでいる。

みんんな、個性が出ていていいなあ…

そんなことを思いながら、私はのんびり3人にならんで大きいデパートを見て回ることにした。

私たちが住んでいる街の中では最も大きい上に、最近できたばかりのデパートということもあって人がたくさん来店しており、お店はかなり混雑していたけど、その中でも私たちははぐれずにお店の中を見て楽しむことができた。

3時になり、おやつの時間になったので、ドーナツ屋さんでドーナツを食べることにした。

4人座れるテーブル席に座って楽しくおしゃべりをしていると、窓の外から見える景色に何か異様なものが見えた。

なんだか銀色の鎧をつけたものすごい大きな男の人が、オリンピックなどでおなじみのハンマー投げで使われるハンマーを振り回して街を破壊しているように見えるんだけど…

すると、ゆきちゃんが突然立ち上がって言った。
「あれはこの前見た4人組のひとりよ!間違いない!」

ええ!?

「みんな、あの怪人を止めにいくわよ。準備はいい?」

ええ〜っ、私、まだドーナツ食べ終わっていないのにぃ。

「何かに包んで持ち帰ったらどうですか?そのほうがおうちに帰っても食べられますし」

そっか。その手があったね。

私はあいなちゃんのアイディアをうけ、そばにあったティッシュで食べかけのドーナツをくるんで、みんなと一緒に怪人をやっつけにいくことにした。