複雑・ファジー小説
- Re: 魔法少女戦記(キャラ募集!) ( No.25 )
- 日時: 2014/07/31 20:39
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
「パペットマン、どうでしたか?彼女たちの実力のほどは」
わたしは帰ってきた彼に訊ねました。
「弱かったねぇ。だけど、ヘンなんだねぇ」
「と、言いますと?」
「急に消えちゃったんだねぇ。誰かに連れていかれちゃったんだねぇ」
彼の言葉を聞いた私は、少し思い当たるふしを見つけました。
もしかすると彼女たちは…
「エデン星人に誘拐されたかもしれませんねぇ。でも、そうだとしたらかなり愉快。ここは彼女たちが帰ってくるまでのんびり待ちましょう」
☆
あたしとあいなが出会った対戦相手の神は、白い袴に白の胴着を着ている人間の姿をした神だった。
彼は赤い瞳であたしたちをジッと見つめる。
「私はイザナギ。日本神話の神だ。不動の頼みでね、悪いけど、君たちの実力がどんなものか、見極めさせてもらうよ」
「望むところよ、行くわよ、あいな!」
「了解ですわ!」
あたしたちは魔法少女に変身した。
「灼熱の太陽、恵の太陽、全てを照らす希望の光!太陽の魔法少女マジカルブレイブ!」
「美しき緑の息吹き生命の神秘、森の魔法少女マジカルセラフィー!」
それにしても、2人だけでは、決まるはずのポーズも寂しい。
「では、行かせてもらうよ。覚悟してね」
その刹那、彼は瞬間移動でもしたかのような速さであたしに急接近し、手刀を打ち込んできた。
しかし、ここは天性の反射神経がモノを言い、敵の手刀を手刀で打ち返し、退ける。
「人間にしてはなかなかやるね。君たちに少し興味を持ったよ」
彼はあくまで余裕の表情だ。そこはさすが神様と言ったところか。
「では、少しお手並み拝見といこうかな。黄泉比良坂!」
するとまわりの景色がぐにゃりと歪み、この世とあの世の境目と言われている黄泉比良坂へと姿を変える。
一瞬驚いたが、考えてみればここは天国。
つまりあの世と同義。なんら惑わされることはない。
すると彼は口元に微笑みを浮かべ、一筋の冷や汗を流した。
「へえ…あの不動が僕にお願いをするぐらいだから、どんな相手だろうと思ったけど、どうやら君たちは普通の人間ではないようだね」
「わたしたちは魔法少女です!」
その答えに彼は少し警戒心を強くした。
「なるほど…そういうことか。これは僕も油断できないようだね。人間相手に少し大人げないと思うけど、ほんのちょっぴり本気を出していくよ。針雨!」
すると大量の針の雨が降ってきた。
「うわあああああっ!」
針の雨がわたしたちに降り注ぐ。
その恐怖のあまり、あたしはぎゅっと目をつぶる。
あいな、ここであたしたち、死んじゃうのかな…?
※イザナギの声優イメージは私の大好きな声優のひとり、代永翼さんです。