複雑・ファジー小説
- Re: 魔法少女戦記(キャラ募集!) ( No.28 )
- 日時: 2014/07/31 22:02
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
「そうはいきませんわ!」
セラフィーの声に目を開けると、彼女が緑の光波で自分とあたしのふたりを包みこみ針の雨を防いでいた。
もし、彼女がいなかったら、あたしは死んでいただろう。
「セラフィー、ありがとう!」
「どうたしましまして、ブレイブ。さあ、ここからわたしたちの反撃開始ですわ!」
その様子を見た彼は先ほどよりも動揺の色を増して、あたしたちを見つめる。
「どうやら、僕はきみたちを倒すつもりが、逆に君たちを強くしてしまったようだね」
彼はあたしたちの殴る蹴るのラッシュを巧みな動きで無駄なく避けていく。
「そうみたいね。これが敵に塩を送るってことよ!」
「でも、君たちは僕には勝てない。なぜなら僕は神で君たちは人間だからね。教えてあげるよ、この僕の真の力を!業火!」
彼は物凄く大きな炎をあたしたちめがけてはなってきた。
まともに受けたら間違いなく命はない。
「さあ、これで君たちの命運は尽きたよ!」
彼は勝利の微笑みを浮かべるけれど、まだこちらは勝負を捨ててはいない。
「目には目、歯には歯…炎には炎!ファイアートルネード!」
あたしは高速回転して自分とあいなを囲むように炎の渦を作り出す。
「おや、とうとう諦めて、自殺行為でもするつもりなのかな?」
「それは違うわ!」
すると、炎の渦に彼の出した炎は打ち消されてしまった。
「バカな…僕の業火が打ち消されてしまうなんて…」
「これがあたしたちの新しい力よ!」
「ふうん…なるほど。でも、君たちは僕に負ける。なぜなら僕にはまだこの技が残っているからね。最終奥義、幾万之真言!」
しかし、何も起こらない。
「なぜだ…僕の最終奥義は悪意ある魂を浄化する一撃必殺の技なのに…もう一度、幾万之真言!」
けれど、何も起こらない。
あたしたちはその隙をついて、彼にひじ打ちとドロップキックを食らわせ、彼を吹き飛ばした。
彼はペタンと尻餅をつき、笑い声をあげた。
「この僕がここまで追いやられるとはね。完敗だ。それにしても、どうして僕の奥義が通じなかったのかな?」
「それは私たちに悪意がなかったからですわ」
あいなの答えを聞いて彼は穏やかな笑みを浮かべ、手を差し出した。
「完敗だよ。楽しい勝負をありがとう」
「ええ、こちらこそ」
あたしとあいなは彼の手を握って、友情の握手をした。
この闘いであたしたちは神様の友達と、新必殺技を手に入れた。