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「俺もここで参戦するとするか」

突然、逆立った茶髪に赤い眼が特徴の大きな男の神様がわたしたちの前に現れた。

「俺は雷神トール。雷の魔法少女、お前の相手はこの俺がしてやろう」

え…っ、こんな強そうな神様がわたしの対戦相手なの…？

彼は頷き、

「雷は基本的に、当たったら即死だ。お前のために威力を極限まで抑えてやる」

彼は言うなり、その巨体でわたしにぶつかってきた。

その力強い攻撃に、吹き飛ばされるけど、後退しながらも必死でふんばった。

「ここからはタッグマッチじゃない。シングルマッチだ！お前たちのチームプレーは切断させてもらうぜ！」

あたしたちは背中合わせになって、２人の神様を相手しなければならなくなってしまった。

どうしよう…これはかなりまずいかも…！

「ハハハハハ！怯えているようだな。だが、俺は少なくとも本気で闘ってやる！」

彼はその巨大な拳を振りかざして地面に穴を開ける。

「まずはこの技からいくとするか。エレクトロコントロール！」

バリバリバリバリバリ〜ッ！

彼が空気中から集めた静電気が、わたしに向かって放たれる。

「きゃあああああああ！」

全身が痺れる衝撃に膝をついてしまう。

すごい…強力な攻撃…

「どうした、もう終わりなのか？不動が相手してくれと頼むから相手してあげているんだが、これじゃあ弱すぎて拍子抜けだぜ！」

わたしは彼に急接近し、ひじ打ちをするが、瞬間移動で避けられた。

それを境にわたしの打撃はことごとく瞬間移動で避けられてしまう。

「これが俺の得意技のひとつ、電光石火だ。俺自身が雷になることで、超高速で移動したり、攻撃できる。こんなふうにな！」

「かはっ…！」

彼のボディーブローを食らい、口からつばが吐き出される。

このままじゃ…負けちゃう…！