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複雑・ファジー小説
- Re: 魔法少女戦記(キャラ募集!) ( No.47 )
- 日時: 2014/08/03 17:05
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
俺の攻撃の前に奴は崩れ落ちた。
弱い。あまりにも弱すぎる。
なぜ不動はこんな奴の相手を俺に任せたのだろうか…
敵をよほどの実力者なのだろうと期待しすぎた俺がバカだったようだな。
もうひとりの奴もリルルの猛攻の前に大苦戦しているし、これは期待外れだな。
そう確信し、家にでも帰ろうとしたそのとき、足首を何かが掴む感触がした。
「まだ…わたしは闘える…!」
涙を浮かべながらも、勝利の気迫あふれる少女の顔が俺を見上げる。
どうやら…俺は先ほどまでの考えを改めなければいけないようだな…
「お前の勝利への執念に敬意を表し、俺の必殺技を発動させてやる!
稲妻槍!」
何百という雷の槍が彼女に降り注ぐ。
フッ、ジ=エンドだ。
しかし、次の瞬間、目の前で起きた光景に、俺は目を見開かずにはいられなかった。
「何ィ…バカな!信じられん!」
彼女は右手を高々と上げて、俺の雷の槍の電力を吸収しているのだ。
何百という槍は全て彼女の掌に吸収されてしまった。
「ウルトラ=サンダー=バスター!」
数十万、いや数百万ボルトの凄まじい電撃が俺に直撃する。
「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
あまりの高圧電流に俺の意識は半ば吹き飛び、そのまま大の字に倒れ伏してしまった。
「…俺の電撃を利用したカウンター攻撃…敵ながら天晴!
幾ら手加減していたからとはいえ、俺がやられるとはなー。まいったまいった」
俺は素直に負けを認め、彼女と握手をした後、こうつぶやいた。
「次は負けねぇ。ぜってえ勝ってやる!」
すると彼女も可愛らしい笑みを浮かべ返した。
「次もわたしが勝って見せます!」
本気で闘った奴は最高の友。
俺はこの日、この言葉を身に染みて実感した。
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