複雑・ファジー小説

Re: 魔法少女戦記(愛欄さん、大歓迎!) ( No.62 )
日時: 2014/08/06 20:33
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

「それで、負けちゃったのかねぇ?」

本拠地へ帰るなり、わたしを見た彼は訊ねました。

「そうなのですよ、パペットマン!まさか、このわたしが敗北するようなことがあるとは…!人質であるマジカルハニーも奪回されまてしまいましたし…」

今のわたしは、西園寺くんにフルボッコにされたあざやたんこぶだらけで、自分でも鏡を見るのがつらいぐらいに顔が変わっていました。

「たいへんだったねぇ」

パペットマンは可愛い声でわたしを慰めると、いい子いい子してくれました。

彼は本当に生粋の癒し系、わたしたちのアイドルなのです。

彼の愛くるしい顔を見ているだけでさきほど受けた傷がみるみる癒されていきます。

さすがはパペットマンの力は素晴らしいです。

傷が回復したわたしは、他の2人も集めて作戦会議をすることにしました。

「今までははわたし個人で作戦を立てていましたが、これからはそうもいきません。みなさんで力を合わせて、残り20のマイナスエネルギーを集めましょう!」

「なあ…思うんだけどさ」

ウルフマンが口を開きます。

「なんですか?」

「この星、破壊するの惜しくね?」

「言われてみれば…この星は資源が豊富ですし、単に破壊するのはあまり芸があるとは言えませんね…」

わたしは彼の提案にしばし腕組をして考えます。

「他のおふたりはどうでしょうか?彼と同意見ですか?」

「…俺も壊すのは惜しいと思った…チッキュー人を支配して帝国を作ったら、大帝様も喜ぶと思う…」

「僕もそう思うねぇ。壊すのはあまりにもったいないねぇ。可愛い動物も多いしねぇ」

「ふむう…」

わたしは彼らの意見を聞いて大帝様の許可を得るべく、電話をかけました。

最初は断られるかと予想していましたが、意外にもすんなりOKサインが出ました。

その返事を聞くや否や、わたしはマイナスエネルギーを貯め込む水筒をダストシュートの中に放り込みました。

ダストシュートの中はぼうぼう燃える焼却炉ですから、きれいさっぱりなくなります。

新しいチッキュー侵略ということの始まりを象徴するかのように、水筒は一瞬で燃えて消えてしまいました。

「では、みなさん。これよりチッキュー侵略計画を始めましょう。まずは、引退した我らが大将さんを復帰させましょう!」

「えっ?マジか。あの人、水星から呼んでくるのか!?」

「…もし復帰させることができたら俺、最高に嬉しい…」

「僕も、大将さんにまた会いたいねぇ」

わたしはみんなの返事を聞いて当然の反応だと思いました。

彼は我々全員の羨望の的なのですから。

「でしょう、会いたいでしょう!大将さん、もといキャプテン=パイレーツさんに!
その役目は、このわたしにお任せください。彼を復帰させてもらえるように説得しましょう!」