PR
複雑・ファジー小説
- Re: 魔法少女戦記【愛深さん、大歓迎!】 ( No.68 )
- 日時: 2014/08/09 16:25
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
「そなたが堕天使ルシフェルの弟である、ミカエルかね」
吾輩はサンドイッチが連れてきた長髪の金髪の青年を見て、口を開く。
「よくご存じですね。僕ってそんなに有名ですか?」
黙って頷く吾輩に、彼は頬を赤らめた。
「そんなぁ…恥ずかしいですよぉ…それで、僕に何か用ですか?」
「我らの仲間になってくれぬか」
単刀直入に訊ねてみるが、案の定彼は首を横に振る。
だが、そうなることはジャドウの記事を読んで想定内。
彼は愛と平和を望む種族、エンゼル星人。
我らの誘いを断ることは目に見えている。
そこで吾輩はこんな提案を申し出た。
「そなたは今、暇であろうか」
「ええ、かなり」
彼が笑みを浮かべてそう言ったので、吾輩はすかさず次の言葉を口にした。
「どうだろう?暇なのであれば、吾輩とひとつ、プロレス勝負をしてみないか?」
すると、彼は意外にもOKサインを出した。
恐らくこれはよほどの自信がなければ引き受けぬ勝負…
それを快く引き受けるということは、彼は兄と同等の実力を持っていると考え、気を引き締めて彼を見据える。
吾輩はサンドイッチにリングを作らせ、それに上がると、彼も上がるように催促した。
「僕にプロレス勝負を挑んだということは、何か考えがありますね。
もし、あなたが勝利した場合、おおかた僕にこの組織に入ってほしいというのですね」
「ウム…よくぞ見抜けた。敵ながら天晴だ」
「わかりました。その条件、飲んであげます」
彼は美貌に優れているエンゼル星人の例に溺れず、端正な顔立ちで微笑む。
「それはありがたい。では、早速勝負といくぞ、ミカエルとやらーッ!」
試合開始のゴングが鳴り響き、私と彼の一騎打ちの幕が開けた。
PR