複雑・ファジー小説

Re: わかりあうための闘い(感謝しています) ( No.110 )
日時: 2014/08/29 07:52
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

ヨハネスsid

王李くんは起死回生のアンクルホールドに捕らえますが、軽くはずされてしまいます。

「フフフフ…王李、そろそろ能力者同士のバトルといこうではないか」

「いいですよ!火炎弾!」

彼は掌から火炎弾を発射しますが、ジャドウさんば素早く霧に変化して攻撃を受け流します。

「俺にお前の能力は通用しないのだよ、王李」

「僕の能力には応用技がいくつもありますからね。これで終わったと思ったら大間違いですよ!」

その瞬間、李くんの足に炎が纏われ、彼は強烈なハイキックをお見舞いしました。

「水蒸気は火に弱い!」

「グムッ…よくぞ気づきましたなあ…」

彼はキックを食らって霧状態でもダメージを受けたのか、口から少し血を流します。

ですが、その表情はまだ余裕と言った感じです。

「どうした、わが弟子よ。もっと攻撃を続けるがいい」

「アチャッ、アチョッ、アターッ!」

目まぐるしくカンフーの必殺蹴りを次々に炸裂させる彼ですが、ジャドウさんは受け身も何も取らずただただ食らっています。

「いいぞ、王李!そのまま攻撃しつづけるんだ!」

安瀬さんは彼の猛攻に興奮してきたのか、テレビに向かって叫びます。

ですが、僕はこの攻勢状態が逆にピンチになりかねないと判断していましたので、彼が次に起こす行動をジッと待っていました。

すると、数十発も蹴りを食らったはずのジャドウさんは、まるで何事もなかったかのように、彼の蹴りを片手だけで受け止めたのです!

「フフフフ…王李よ。お前はスピードはあるが、拳や蹴りの威力は決して高くはない。そのため何発も撃って敵を倒さねばならず疲労してしまう。それがお前の弱点なのだ!」

しかし王李くんはそれでもめげずに飛び上がり、足に炎を纏って体を捻って蹴りを繰り出します。

「旋風太陽脚!」

「フン!」

けれどジャドウさんは彼の足を凄まじい握力で掴んで開くと、ジャイアントスィング風に振り回し、ジャーマンでマットに叩き付けます。

「苛烈激烈隕石制覇拳!」

ここで王李くんは必殺技を炸裂させます。

「無駄だな…」

彼は彼の必殺技を受け止めると、片手だけで彼を持ち上げ、上空に放り投げ、なんと空中でロメロスペシャルに捕えたのです。

「カイザーの同志たちよ。これが、我々を裏切ったお前たちの末路だ!」

彼がグッと力を加え彼の体を絞り上げると、王李くんの胸が裂けて大量の血が飛び散りました。

「ガハッ…ッ!」

彼はその断末魔と共にリングに轟沈し、力尽きてしまいました。

自分の弟子を手にかけるとは、ジャドウさんは本当に恐ろしい男です…!

ですが、彼の致命的な弱点がわかったので、王李くんの死は決して無駄にはなりません。僕はそう確信し、安瀬さんの顔を見つめ、口を開きます。

「彼の敵は僕たちが討ちましょう!」

次回予告
決意を固めた彼らの前に思わぬ刺客が現れる!