複雑・ファジー小説

Re: わかりあうための闘い【キャラ人気投票開始!】 ( No.136 )
日時: 2014/09/04 17:44
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

フレンチsid
僕は攻めの攻撃体勢から、本来の僕の全力が発揮できる受けの攻撃体勢にシフトチェンジしました。

能力の特性上、敵の攻撃を受けるだけ受け続けて逆転する戦法が得意中の得意なのでスタミナだけなら、あのジャドウさんにも負けない自信があります。

僕は先の試合で星野くんが見せたノーガード戦法を敢行します。

これで僕の必勝コースが立ったわけです。

ハニーさんは、そんなことは露知らず、僕にダメージを与えていきます。

最初は軽いパンチやキックだったのですが、僕が攻撃を防御する気がないとしるやいなや猛攻をかけ始めました。

彼女の技の威力は、どれも一般の能力者なら必殺技級の威力を持つもばかりで、彼女の大幅な覚醒後の強さの上昇には、さすがの僕もほんの少しだけ驚かされてしまいました。

ですが、一撃一撃、ひとつひとつの技の威力がかなりのものですので、僕のダメージゲージはドンドン上昇していきます。

本来ならばこのままでも十分に逆転は可能なのですが、観客のみなさんが野次を飛ばし始めると嫌な気分になりますので、そろそろ反撃するとしますか。

僕は突進してきた彼女を開脚で避けて、コーナーポストへ上ると、そこからフライングボディプレスを放ちます。

ですが、彼女はそれを受け止めてマットへ叩きつけてしまいます。もちろん、ダメージを体内に蓄積しつつ、僕は次なる一手を繰り出します。

彼女の首のあたりをカニばさみで掴んで、そのまま足の力だけで放り投げます。

これが僕の得意技のひとつである、アルゼンチンバスターです。

この技を炸裂させた途端、観客席から感嘆の声が漏れます。

普通の人たちにとって、この技は難易度Sクラスなので、お目にかかれただけでも光栄なのです。

僕は観客の声援にこたえようと、今度は立ち上がってきた彼女に、あらゆるキックの中で一番難しいと言われるサマーソルトキックをお見舞いします。

この技の威力自体は決して高いとは言えませんが、試合を盛り上げるのにかかせない技のひとつです。

そして続けざまにロープに飛んで昔懐かしい必殺技、フライングクロスチョップを敢行します。

この技も人気が高いので、僕は使用できるようになりました。

打撃ばかりだと偏りがちになりますので、今度は関節技をかけるとしましょう。

再び突進して手刀を振るう彼女の腕を捉え、そのまま卍固めをかけます。

全身の骨が悲鳴をあげそうな威力でかけたのですが、彼女はそれを外してしまいました。やはり、覚醒して十分に力を発揮できるようです。

「すごいね、フレンチくん♪」

「お褒めの言葉、どうもありがとうございます」

僕はにっこりと笑って彼女に返します。

実は今までの攻防で80%のダメージゲージが溜まっているのです。

彼女を完璧に倒すのに必要なゲージは後40%。

そろそろ観客のみなさんに僕の能力を初披露させてもいいころですが、もう少し彼女の底力を見極めるためにも、攻防を続けたほうがいいのかもしれません。

何しろ僕は、楽しみは一番最後にとっておく人間ですから。

それに得意技を全然披露しないうちに勝敗が決してしまっては、名勝負とは言えないでしょう。

この大会の歴史に僕の名を刻むためにも、ここは必殺技のフルコースを叩き込むとしますか。

最もその最中に彼女が負けてしまっては水の泡ですが、少なくともそうならないほどの実力を彼女は持っていると、僕は確信していました。

「ハニーさんに敬意を表して、僕の必殺技のフルコースをお見舞いしてあげます」