複雑・ファジー小説
- Re: わかりあうための闘い【キャラ人気投票開始!】 ( No.138 )
- 日時: 2014/09/06 12:32
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
ハニーsid
「ハニーさんに敬意を表して、僕の必殺技のフルコースを叩き込んであげましょう」
フレンチくんはニコッと笑ってそんなことを言った。
わたしは彼がどんな必殺技を持っているのかよくわからないから、ワクワクした。
「ではいきますね、ハニーさん。流星の舞い!」
彼はコーナーポストから一足飛びにドロップキックを見舞う。
彼の蹴りはすごく早いものだったけど、慌てふためきながらも、なんとか紙一重で全て避けることに成功した。
「この技は通用しませんか…なら、この技です!」
わたしをエアプレーンスピンに捕らえて放り投げそのまま上昇させていく。この体勢は…
「トルネードバックブリーカー!」
「残念でした♪えいっ」
「な…!」
彼の頭の上で体操のあんばのような姿勢を取り、彼に足と首をロックされないようにする。
そしてそのまま回転を加えて脱出し、彼に逆向きのバックブリーカーをかけてそのまま勢いよく落下し、地面に叩き付ける。
「今のはなかなかの威力ですね、さすがの僕もかなりダメージを受けてしまいましたよ」
彼は服をパンパンと払いながら口を開く。
けれどその表情はダメージを受けて動揺している人のそれではなく、余裕たっぷりの勝利を確信した笑みだ。
何かあると感じたわたしは、ここで能力その1を発動することにした。
「フレンチくん、じゃんけんしよー♪」
「いいですよ」
「やったぁ。ハニーじゃんけん、じゃんけんポン♪」
わたしの能力その1であるハニーじゃんけんは、相手の出した手によって、敵にグーで勝ったなら岩石落とし、チョキなら巨大なハサミが現れて斬首、パーなら体が爆散すると言う絶対不可避の強力な必殺技だ。
最もじゃんけんを知っていない人には効果がないけれど、彼は知っているため効果がある。
彼が出したのはチョキ、わたしはグー。
よしっ、岩石落としだ!
虚空から彼の頭上に巨大な岩石が出現し、落下していく。
けれど彼は、その岩石をハイキック一撃で粉々に粉砕してしまった。
「もう一度しましょうか」
「よーっし、今度はうまくいくもん!ハニーじゃんけん、じゃんけんポン♪」
今度はわたしがチョキ、彼がパー。
すると巨大なハサミが出現して彼の首を切断…したかと思ったら、彼は両腕でハサミを逆に押し上げ、ついには逆方向に捻じ曲げて破壊してしまった。
なんて力なの…彼の腕力の前に自信喪失しかけるけど、まだ最後のパーがあった。これは絶対に回避不可能。
わたしはパーで勝ったので、今度は自分から敵に攻撃を仕掛けなければならない。
とある漫画をヒントにして開発した技—ハニー千烈拳だ。
千発ものパンチを相手に超高速で浴びせることによって体が爆散するこの技は、今まで誰も爆散から逃れたものはいなかった。
「いっくよー!ハニー千烈拳♪」
わたしはパンチの連打を繰り出すけど、彼はそれよりも高速で全てのパンチをソフトに受け止めることによって攻撃を全て無効化していた。
「今度は僕の能力を受けてみてください」
その刹那、彼の全身がオレンジ色に発光したかと思ったらその、発光は段々右腕に集中していった。
そして彼はその手でわたしに握手をした。
「これでハニーさんの敗北は99%決定ですね。リバースキル!」