複雑・ファジー小説

Re: わかりあうための闘い【キャラ人気投票期間延期!】 ( No.149 )
日時: 2014/09/08 20:21
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

廉道sid

僕はみんなの意思を聞いて彼らに指示を出すことにした。

「キラキラ。この俺の本気の力を受けてみるがいい」

HNΩのメタリックボディの輝きが増したかと思った次の瞬間、彼の放った拳が床に亀裂を生みだした。この拳の威力…不動さんと同等!?

「いや、それ以上だ。キラキラキラ!」

すると亀裂はさらに深くなり、僕たちのいる地面にまで及んできた。

たった一撃でこの威力だなんて…このロボットは相当に強いぞ…

ルナティクスくんがダークブラスターを放つが、それを真正面からなんの防御もとらずに仁王立ちで立って受け切り、ベリーちゃんの鎌を粉々に砕き、非檻ちゃんの放った銃弾を受けても傷一つつかない。

あまりの装甲の頑丈さに僕たちは戦慄した。

「面倒くせぇ。こんな小さい部屋でやってられるか。外で勝負だ!ついてくるがいい!」

彼は背中からロケットブースターを出現させ浮遊すると窓を割って地面に落下した。

どうやら病院の外で続きをするつもりらしい。

この様子を見て、雄介くんが口を開いた。

「あいつ、そのままあそこで立たせといたらいいんじゃないか?」

それはそれでなかなかシュールな光景と言えるかもしれないけど、僕たちが闘わないと彼は外からこの医院を一気に破壊するはずだ。

そうなってしまえば、元も子もない。

上で入院している患者たちのためにも、僕らがこの病院を守り抜かないといけない。

「そうか…言われてみればそうだな」

雄介くんも納得し、僕たちは外へと躍り出た。

「ほう。逃げずによくきたな。その度胸だけは褒めてやる。だがお前達はどうやって闘うつもりかね?」

彼に言われて、僕以外の4人は言葉に詰まる。

なぜなら先ほどの攻防でほとんどの武器を使用、かつ破壊されてしまった上に、だいぶ良くなったとはいえ、入院中の体で度重なる能力の乱用は身体に危険を招く。

それをわかっているだけに、彼らは彼の適切な指摘に答えることができなかった。

「きみは知らないかもしれないけど、僕にはとっておきの秘密兵器がある。それは…これだ!」

僕は鞘からブレブレードを引き抜き、彼にその切っ先を向けた。

すると彼は意外なことにリアクションを見せた。

「むう…この剣は確かトリニティの愛刀だったはず…!どうして貴様が所有しているんだ!?」

「彼が息を引き取る前に僕に託してくれたのさ」

剣を構え、彼に向っていく。

「みんな、ここは僕が活路を開く!みんなは能力でサポートしてほしい。できるね?」

「「「「はいっ!」」」」

敵は腕をランス状に変形させて僕のブレイブレードと打ち合う。

キン、カン、キン!

彼のランスと僕の剣が交わるたびに熱い火花を散らす。

「貴様の剣裁き…これはトリニティの動きそのものだ!バカな…奴は死んだと聞かされていたが…」

「確かに彼は亡くなったよ。だけど、彼の意思は死んではいない!彼の遺した勇気は、この僕が受け継いで見せる!」

「小賢しい!」

ガキィン!

僕と彼の剣が打ち合い、互いを斬りぬけたその刹那、敵のランスがポキリと折れた。

「おのれ…許さんぞ貴様ら!面倒くせぇがみんなこの場で始末してくれる!」

彼は肩のハッチを開き、小型のミサイルを打ち出す。

「まずは俺の出番だな。ドロー&コール!」

雄介くんはカードでバリアを出現させて、みんなを守る。

「ならばこれならどうだ。レインボーバスター!」

彼は両肩から虹色の破壊光線を発射した。まともに食らえば僕たちはひとたまりもない。

「次は僕の番だね。ブラックウェーブ!」

ルナティクスくんの闇の光線が敵の虹色の光線を相殺した。

「…わたしの番」

ベリーちゃんのぬいぐるみが、放たれた右のランスに何発も蹴りを撃ちこみ破壊した。

「最後はあたしの番だね。制限の目!」

彼は動きを制限され、動くことができない。

よし、今だ!と思ったその瞬間、彼の全身にヒビが入り始めた。

「私は普段オーバーボディと言うものを全身に纏うことによってパワーを押さえこんでいるが、お前達の度重なる攻撃により、それが破壊されてしまった……」

先ほどとは別人としか思えない冷静かつ冷酷な声が聞こえると共に、彼の外装のヒビがますます大きくなる。

「見せてやろう。お前達にこの私の真の力を…先ほどまでとは比べ物にならない圧倒的実力でお前達を恐怖のどん底に突き落としてやろう。見るがいい、これが私の真の姿だ!」

その声と同時に彼のオーバーボディが吹き飛んだ。