複雑・ファジー小説
- Re: わかりあうための闘い【夢の対戦カード決定!】 ( No.171 )
- 日時: 2014/09/12 20:42
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
ルナティクスsid
僕はジャドウさんの言ったアドバイスその1『恋敵を利用しろ』を試すべく、早速彼に話しかけることにした。
「きみ、好きな人とかいる?」
「フフッ、もちろん僕にはマドモアゼルはたくさんいるさ。でも、それがどうしたの?」
「本命の彼女のハートを射止めることができなかった癖に、よく言うよ」
「…なぜきみがそれを知っているんだい?僕が愛しのマドモアゼルメープルのハートをムッシュー星野に奪われたことを」
「会長さんから聞いたんだ」
「…なるほどね。でも、僕の秘密を知ったからには、生かしておくわけにはいかないよ!」
彼は先ほどの爽やかな笑顔から一変、背筋が凍りつきそうなほど恐ろしい凶悪な顔に変貌したかと思うと、掌から光のエネルギー弾を発射した。
僕は素早くそれに闇のエネルギー波をぶつけて相殺する。
この攻防を何度か繰り返すうちに、敵はだんだんとイライラが募ってきたかのような顔になった。
「こうなったらこの技で一気に勝負を決めるよ!」
彼は僕の両腕を交差させて捻り上げ、その反動で僕を宙に舞い上がらせると、両足と両肩をロックしてそのままマットに激突させた。
「ローズシュート!」
彼の技の威力に僕は一瞬気を失いかけるが、根性で意識を保ち、彼に接近する。
「きみは、光の貴公子という異名を借りた悪者だね」
「なっ…僕は光の貴公子だよ!きみのような闇の力を使うものこそ悪者なんだ!」
「…闇を操るものが必ず悪者だとは限らない。また、光を操るものがいい奴とも限らない。そして闇がなければ光は生まれないが、闇は光がなくても存在している!そして何より、闇があるからこそ、夜の星は輝くんだ!」
僕は彼の第2のアドバイス『闇こそ真の光なり』の意味を悟ると同時に、敵に蹴りの乱撃を浴びせた直後敵を掴み上昇し、そのままバックドロップを放つ僕の最高の必殺技のメテオクラッシュを炸裂させた。
必殺技を食らった彼は、血を吐き出して完全失神。
完璧美食家VS運営委員&出場者連合軍の初試合は、僕の辛勝に決まった。
ジャドウさん、あなたのアドバイスのおかげで、僕はピエールに勝つことができました。本当にありがとう…!
僕は第4ステップリングで闘っているジャドウさんに、心の中でお礼を言ってリングを降りた。