複雑・ファジー小説

Re: わかりあうための闘い【夢の対戦カード決定!】 ( No.176 )
日時: 2014/09/13 21:23
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

安瀬sid

ヨハネスは二刀流ブランデンブルクの赤い噴水状態で、敵に起死回生のモンゴリアンチョップを放つが、敵はいともたやすく受け止めていた。

ヨハネスの手刀は通常でも威力が高いのに、刀状態になっているのに加え炎まで纏っている。

常人ならとても受け止めることが不可能なそれを、奴は受け止めた…

一体どうなってやがるんだ?

そう思ってよく見ると、奴の両腕が霜で覆われ、ただでさえ白い手が更に白くなっている。

「これが俺の能力。手を氷点下以上の超低温にし、触れたものをたちまち凍り付かせる『白雪の手』の力よ」

ヨハネスの両腕は、氷に覆われ能力を解除された挙句、完全に凍ってしまった。

「う、腕が…!」

「お前の黄金の腕も、俺の能力の前ではまるっきり役立たずのようだな。さてと、そろそろ止めといくか」

彼は凍っているヨハネスの右手を肩に担ぎあげてジャンプし舞い上がると、背中合わせになり、自らの両腕で彼の頭部をガッチリロックし、両足で彼の両足をクラッチし高速で落下し始めた。

「こ、この技は…!」

「そんな…まさか、彼があの恐怖の技を使うことができただなんて…!」

第15ステップでは顔を真っ青にした星野とメープルが彼のかけられている技に仰天している。

普段並大抵の物事では動揺しないあのふたりの事、あの技にはとてつもない破壊力があるんだろうということは、ふたりの表情を見ていれば嫌でも想像できることだった。

すると彼は技をかけたまま、恐ろしい答えを口にした。

「奴らが青ざめるのも無理はない。ラグ、星野、メープルの3人は以前この技の使い手に散々苦しめられ、ラグと星野に至っては、たった1発で敗北させられてしまったんだからなーっ!」

な…あのラグと星野がたったの一発で敗北されただと…

メープルは口に手を当てて力の限りヨハネスに叫んだ。

「ヨハネスくーん!この技は両足のフックさえ外せば、簡単に脱出できるんです!早く足のフックを…」

「わかりました。アドバイスありがとうございます、メープルさん!」

「そうはいくか、アルプス大山脈落としーっ!」

奴はヨハネスが両足のフックを外しにかかるよりも早く技を炸裂させ、俺の相棒を一方的に下した。

試合が終わると同時に奴は黒から白へと戻り、失神したヨハネスの姿を見て怯えて泣き出していた。

担架に運ばれる相棒の姿を8ステップリングから眺め、俺は相棒として彼の無念を絶対晴らしてやると誓った。

「ニャハニャハ。それではさ〜っそくわたしたちの試合をはじめましょうかぁ?」

目元を覆うマスクに道化師のような恰好をした俺の敵はクネクネと不気味に体を動かしながら、そんなことを言った。

「いいぜ、道化師野郎。ヨハネスの代わりにお前に勝利してあいつの無念を晴らしてやる!」

「それはそれはいい度胸ですねぇ。ですが、あなたがこのわたしに勝てますかどうか…ニャハニャハニャハニャハニャハ…」