複雑・ファジー小説

Re: わかりあうための闘い ( No.190 )
日時: 2014/09/19 14:10
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

星野sid

「星野天使、メープルクラシック。きみたちの人生は今宵私によって幕を閉じるのだ」

彼が口を開き、紫色のエネルギー弾を発射しました。

「そう簡単に人生を終わらせてしまったら、面白くないでしょう!」

言い返して、光線を拳で弾き返します。

「バカな。私の光線を弾き返せるなど…ありえん!」

彼は両掌から次々に光線を連射して僕たちを仕留めようとしますが、僕たちはそれをスターさんに鍛え上げられた巧みなフットワークで軽々と避けていきます。

「きみたちは先ほどまで、あれほど満身創痍だったはず…!どこにそれだけ動ける力が残っていたと言うのだ!?」

「ヨハネスくんの敗北で吹っ切れたんですよ。彼の最後の最後まで決して屈伏しないその姿勢が、僕たちに眠る潜在能力を全開にしてくれたんです!」

「小癪な…こうなればきみたちを胃の中で溶かし込んでくれるわ」

彼が大口を開けてディナーくんの能力、消化吸収を発動しました。

「フハハハハハハ、ふたり仲良く私の胃の中で消化されるがいい」

勝利を確信したかのように彼は高笑いを始めますが、僕たちは急接近して、先ほど彼が僕に放ったボディーブローをお返しします。

「グフォ!」

彼はパンチを受けた衝撃で口からディナーくんのキャンディーを吐き出しました。

吐き出されたキャンディーは宙を舞い、ディナーくんのお口の中へ逆戻り。

「さっきのお返しです」

「小生意気な天使だ」

彼は細長い腕で僕を捕まえようとしますが、逆に僕はそれを取ってアームブリーカーで彼の右腕を痛めつけ、メープルさんは左腕を痛めつけます。

両肩を外され満身創痍になったところで、僕たちコンビは彼にあの技をかけることにしました。

まず、彼を持ち上げ、空高く放り投げます。

そして上空でメープルさんが必殺のパロスペシャルをかけ、葵さんとかけた時よりも数倍の速さで落下していきます。

「まさか、この体勢は…!?」

「そのまさかです」

メープルさんが微笑み答えますと、彼は狼狽し始めました。

「よせ…やめろ!」

ですが、当然のことながら僕たちが彼の訴えをまともに聞くわけもなく、ついに僕たちのツープラトンが炸裂しました。

「「天使の鎮魂歌!」」

僕がアッパーを放った瞬間にメープルさんはパロスペシャルを解除。

すると彼はアッパーの衝撃波できりもみ回転しながら舞い上がった後、全身が発光し始めました。

「おのれ…やはり…危険な存在だったか…星野天使とメープル=クラシックウゥゥゥ〜ッ!」

彼は怨嗟の言葉を吐いたその刹那、大爆発してしまいました。

これは後でスターさんから聞いた話ですが、超人キャンディーは2コ以上食べると体が耐えられなくなり爆発してしまうそうです。

何はともあれ、僕たちは今まで闘った中で最大最強の敵に勝つことができたので、その幸せをふたりで分かち合いました。