PR
複雑・ファジー小説
- Re: Overcome ( No.11 )
- 日時: 2016/03/16 16:33
- 名前: よをこめて (ID: d9JZZrk4)
数学の授業中…
少し遅れて先生は来たものの、
これは授業と言うのか…という程教室は荒れている。
先生は何も言わず黒板に数式を書いているだけ。
メイはうつむき少し息が荒れていて、肩も小刻みに震えていた。
周りの男たちはそんなメイに気づいているはずもなく、寝ているもの、ボールを投げているもの、雑誌などを見ているものなど授業など聞かないで遊んでいる。
授業が終わっても教室の中は変わらず騒いでいる。
メイはその場に耐えきれず、教室を出た。
幸い、廊下には誰も出ておらず、メイは窓を開けて深呼吸をした。
「林…さん?」
メイはビクッと肩を震わせ、声がした方を見た。
そこには他の生徒とは違い、真面目そうなメガネをかけた男子生徒がたっていた。
男子生徒はメイとの距離をかなりあけていた。
「このクラスの学級委員をやっている。本原習です。
一応、近藤先生から林さんが男性が苦手だと聞いています。クラスの連中にも言っていたんですが、おそらく耳に入っていないと思うので僕が一人ひとりに伝えておきます。
あと、先生からの伝言で放課後に理事長室に寄ってくださいのとことです。
それでは」
習はテキパキと話して、また教室に入っていった。
メイは話は聞くことはできたが、ずっと下を向いていた。
10話>>12
PR