複雑・ファジー小説

Re: Overcome ( No.9 )
日時: 2016/03/16 16:31
名前: よをこめて (ID: d9JZZrk4)

「先に戻っててっていわれたけど…
ここ、どこなの?」

メイは哲平が雅を追いかけていき、はぐれた場所からどっちに行っていいかもわからず、立ち往生していた。誰もいない廊下…。かすかに聞こえる生徒の声を辿りにようやく進み出したそのとき、廊下に白衣をきた人が歩いていた。その人は髪が長く、パーマがかかっていた。

「すみません。」

メイはその人に声をかけた。すると、その人は振り返った。

「あら、女の子?
やだぁ〜かわいー」

その人はメイのそばに駆け寄ってきた。
メイは感覚的に一歩さがった。

「ちょっと!なんでさがるのよ!
まあ、いいわ。
私の名前は園田晶(そのだあきら)よ。よろしくね。」

晶は右手を前に出した。メイは右手を前に出そうとしたそのとき、

「林さーん!」

哲平がメイの後ろの方からメイと晶のもとへ走ってくる。メイは晶に隠れるように後ろに行った。

「あら、哲平じゃない
なに?この子あなたのクラスなの?」
「晶〜!学校ではその格好するなって言ってるだろ?」
「いいじゃない!この格好が落ち着くんだから!」
「あ、林さん、何もされませんでしたか?」

哲平がメイに問いかけた。

「…えっ…あ…はい。」 

メイは戸惑いながら答えた。

「っていうか、何で哲平がここにいるのよ」 

晶が哲平に聞いた。

「本条君が保健室でサボろうとしてたので、追いかけて行ったら、保健室が開いてなかったので、教室に連れて行ったとき、林さんの姿が見えなかったので、迷っているのではないかと…」

哲平が長々と話している間に、晶は自分の髪の毛を左手で掴み、取った。ウィッグだった。ウィッグを取った晶の髪は短髪だった。メイはそれを見て、晶の後ろから2歩ほどさがった。

「じゃあ、感謝しろよ。わざと鍵閉めといたんだから」

晶の口調が変わった。

「はいはい。」

哲平は驚く素振りも見せずに、相づちをうった。

「それでは、林さん教室戻りましょうか。」

哲平は晶の2歩後ろでうつむいているメイに言った。

「…あ、はい…」

メイは我にかえったように返事をした。
哲平は後ろを向いて歩き出した。メイは晶に一礼をしてから、哲平についていった。

「あ、そうでした、晶はね一応男ですよ。保険医なので、保健室にいつもいます。僕に言いにくい事があれば、晶に行ってくださいね。以外に真面目なヤツですから。」

哲平は自慢げに晶のことを話した。

「はい。」

メイが返事をすると、哲平は少し恥ずかしそな顔をした。


8話>>10

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更新、遅くなってしまってすみません。(土下座)

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【よをこめて】より