PR
複雑・ファジー小説
- Re: 或る国の僕と君と…【コメ募集】 ( No.15 )
- 日時: 2014/09/30 21:44
- 名前: 姫音桜子 (ID: 7TW18VFI)
「…なんか…私達、悪者みたいですね…」
しゅんとした顔をするエラ…私も一瞬、思った…
これだと…私たちが悪者だ…
「じいさんも、仕方ねえって言ってんのに…」そういいながらもさっきよりは悲しそうな顔をしている。あんな悲しい話、聞かされたら…
誰だって同情したくなくても同情してしまう
夕日に染まる大森の国の都会
賑やかな声が聞こえてくるけど、どうしても
おじいちゃんの声で埋め尽くされる
『一緒にいる時間を消さないでくれ』
まるで、魔法のようだ…あの時は
魔女狩りは嫌いだったとしても、家族のことを知られるということが大きくて魔女狩りを嫌いなことを潰していた…
心が大波のように荒れる
「そんなに気にしてたら、先に進めないよ」
励ますようにみんなの肩を叩くハーマンは羨ましかった
どうして気にしないで先に進むことを選べるのか
「変態さんは、気にしないんですか?前まではちゃんとした人間を殺さないといけないんですよ?ちゃんと陰で思ってる人がいる魔女を殺さないといけないんですよ?いいんですか!」思っていることを全て吐き出した
ハーマンはそっぽ向いてむきになって
「俺だって、なにかしたいんだよ!俺だって、おじいちゃんと会ってなにか心で変わったんだよ!しかないだろ!これが目的で旅に出たんだから!」
鋭い低い声が耳に響く
歩いている周りの人も驚いて立ち止まる
夕日の光がハーマンの横顔を見やすくする
「……」
四人は黙り込んでしまった…気まずい空気
「…ごめん」さっきとは違う落ち着いた声でハーマンはポツリと呟いた
「なあ…いつの間にか…着いちゃったんだけど…魔女の居場所…」言いにくそうに冷感男はいう
そこは古びた大人が入るのか怪しい扉だった
異様な薬剤の臭いがする
戸惑いながらも私は深呼吸をし重い手を扉に近づけ
トントンと叩く
PR