複雑・ファジー小説

Re: 或る国の僕と君と… ( No.4 )
日時: 2014/09/22 20:56
名前: 姫音桜子 (ID: 7TW18VFI)

一週間ぐらいたち町で魔女の情報をかき集めたり
魔女退治に使えそうな道具をエラが何故か買ったり

楽しいって言ったら嘘になる
本気で、大丈夫なのか不安だ。

カミル・フォリンという男は謎だらけ
火専門魔法の魔法使いだということしかわからない
あと、デリカシーのない男だということ

だが、ある夜。
酒場に行くと言い何がなんだか、よく分からないが
ついて行くことになった

黒いローブをつけた老人が酒場の扉らしき所に
立っていた。イケナイ秘密基地のようでドキドキする

フォリンは黒いローブの老人に耳打ちをする
「確かにあっている。入ってよろしい」
ローブの老人が扉に手をかざすと

ゴゴゴゴォォオ—
大きな音をたて重い扉が開く

目を細めるほどの光と歓声が扉の先にある
「さあ、どんと楽しめろ。魔法使いの酒場で」
さっきまでの怖そうな老人が私の肩を叩いて
満面な笑顔でいう

さっきまでのドキドキはワクワクに変わる
老人の笑顔につられ自分までもたまらず笑顔になった

「アンバー殿、なんだか楽しそうなところですね!」
目を輝かせエラは扉の先を見つめる
「とっとと入るぞ」
だが、フォリンは無表情のままエラと私よりも先に
歩き出す

「行きましょう、エラちゃん」
被っていたローブを外しカミルの後を
早歩きで歩く

中に入ると、色んな魔法使いがいた
魔法使い業界でもっとも有名な魔法使いや、昔はやんちゃで有名な魔法使い…こんな所で会うなんて
とっても嬉しいわ!思わず舞い上がる、隣のエラと目を合わせより舞い上がる

すると、フォリンがそれを見て冷たい視線で
「お前ら、余計なことをしたら…火炙りにするぞ」

「よ、余計なこととわ?」
エラはなんのことですと付けたし動揺する
「有名魔法使いに話しかけようとしたり…」
思っていたことを言われエラと同時に
「うっ」
「やっぱ、お前ら図星か…」
呆れた顔をしため息をするフォリン

「別にいいじゃないですか!魔女退治に協力してくれるかもしれないじゃないですか!」
ムキになって言い返すエラ、自分も言い返そうと
思ったらフォリンは手に小さな炎を出して
今にも私達を火炙りにできるような顔で睨む

エラと私は寄り添った膝がガクガク震え上がる
「「す、すみませんでした、フォリン様」」
フォリンは炎を出すのをやめて、無表情で
「フォリンじゃなくて、カミルがいい。それと、魔女退治っていうんじゃない。俺らが西の国の者だってことは魔法使い者はほぼ知っているが…魔女退治に来たと言ってみろ首を切られるぞ」

だ、だからあんなに怒っていたのか…
「でも、どうして首を切られるの…?」
不安な顔をして質問するエラ

「おこちゃまにはここまで言ってもわかんないのか?魔女退治=魔女の秘密を得られることだ…

メイソン一家は魔法使いの中で有名な一家でもあるし、魔女の秘密とメイソン一家の秘密を得られる。それを無視する魔法使いはさぞかしいない、だから多くの魔法使いは魔女退治に敏感なんだよ…」

「おこちゃまは余計だけど、どうして?」

「しらないってことはやっぱりおこちゃまだな
西の国のアリーヤ王女は信頼している選ばれた魔法使いしか使わない。

それを信頼されていない魔法使い達が嫉妬してアリーヤ王女が使う魔法使いのことをアリーマジカンといつしか名付けられた。

さきほど説明した2つの秘密が
アリーマジカンが得ることにやたら嫌がる奴が出たんだよ。そんな奴らとアリーマジカンと普通の魔法使い達が混乱して、いつしか魔女退治って言葉をみな暗黙のルールで公の場で話さないんだ」

頭を悩ませ私はカミルにいう
「公の場で話したら…?」

「さっき言った通り首を切られる」
平然にいう彼を見て、魔法使いの世界はこれまで危険になったのかと悲しくなった

「でも、メイソン一家の秘密を知りたいなら
アンバー殿にこっそり聞いてゆけばいいじゃないですか…?」

「それができないんだよ。噂で聞いたんだがアリーヤ王女が仕切ってるとか…それを怖がって皆聞かないんだ」

カミルとエラと旅に出てからどの会話よりも
長い話題だった…

自分の知らない話ばっかりだった…

「あの三十路ババア王女も大したもんだよね」
横からカクテルを持った男がわたし達の話を聞いてしまった。やばいと思った私達は固まってしまう