複雑・ファジー小説

Re: 〜闇の系譜〜(サーフェリア編) ( No.60 )
日時: 2017/08/18 17:17
名前: 狐 ◆4K2rIREHbE (ID: C8ORr2mn)

「い、行かないって……じゃあ、昨日仰ってたことはなんだったんです?」

「あれは……全部嘘です」

「うそぉ!? ものすっごいそれっぽいこと言ってたのに!?」

 素っ頓狂な声を挙げたオーラントに、ルーフェンは微かに溜め息をついた。

「だって……それっぽいこと言わないと、ガラドさん納得しないでしょう。あの人、すごい面倒臭いんですよ」

 ルーフェンの意外な言葉に、オーラントは眉を上げた。
くそガキであることには変わらないが、その反骨精神には、若干の親近感が湧く。

 それに、確かにガラド・アシュリーは、敏腕ではあるがとてつもなく柔軟性がないことで有名だ。
彼はとにかく、自分のやり方、価値観以外、絶対に認めないのである。

 加えて、そんな性格のくせに、妙なところにこだわる性分だから、余計に面倒臭い。
ガラドがいなければ仕事効率は落ちるであろうが、彼の部下だけには絶対になりたくないと、オーラントも常日頃から思っているのだ。

 ルーフェンは、微かに眉を寄せて、続けた。

「……ああやって、職務中にそれなりのことを屁理屈っぽく言えば、許されることが多いんです。ガラドさん、いつも忙しいし、仕事中はそれ以外のことを考える余裕がなくなってくるんでしょうね」

「……なるほど。まあ、考えたら俺も、若い頃よくアシュリー卿に口喧嘩で挑んでましたし、貴方の気持ちも分からんでもないですよ……」

 懐かしそうに目を細めて、オーラントが呟いた。

「ほら、あの人、なんか知らんが、やたら古い考えにばっかこだわるでしょう? それが、若い頃の俺は気に食わなくてね。アシュリー卿、今は年取ってちょっと目元が優しくなったけど、昔はもっと、ぎらぎらぎょろぎょろした目だったんですよ。それで俺、一回、『このカマキリ野郎!』って指差して、叫んじゃったんだよなあ……」

 途端、ルーフェンが、ぶっと吹き出した。
顔を背けて、背中を震わせながら笑っている。

 オーラントは、しばらくそんなルーフェンをまじまじと見つめていた。
しかし、ついに彼の無表情を切り崩せたことに気づくと、更に続けた。

「いや、だって、あいつ全体的にカマキリに似てません? 細いし、顔も逆三角形だし、目玉でかいし。もしカマキリが、『それはなりません、次期召喚師ぁ!』とか言い始めたら、それもう、ただのガラド・アシュリーじゃん」

 追い討ちをかけるように畳み掛けると、ルーフェンは更に笑いながら、こくこくと頷いた。
そういえば、六年前に初めてガラドに会ったとき、ルーフェンも、随分と眼力のある男だと思ったのだ。
あの時は、何か下らないことを考える余裕なんてなかったから、なんとも思わなかったが、言われてみれば、確かにガラドはカマキリっぽいかもしれない。

Re: 〜闇の系譜〜(サーフェリア編) ( No.61 )
日時: 2016/06/27 21:28
名前: 狐 ◆4K2rIREHbE (ID: C8ORr2mn)

 ルーフェンは、何度か深呼吸を繰り返して、必死に笑いを収めると、目尻に軽く溜まった涙を拭いながら、オーラントに視線をやった。

「はあ……。貴方のせいで、これからガラドさんの顔、まともに見られない」

 息も絶え絶え、といった様子で言うルーフェンに、オーラントもつられて笑う。

「いや、大丈夫大丈夫。俺も、アシュリー卿と会う度に、頭にカマキリがちらつきますけど、だんだん慣れてきますから」

「じゃあ昨日も、カマキリを思い浮かべながら、ガラドさんと話してたんですか?」

「ええ、もちろんですよ」

 意味もなく自慢げに頷くと、オーラントは鼻をならした。
そんな彼に再び笑いを溢して、ルーフェンは肩をすくめる。

「……貴方、面白い人ですね」

「そうですか?」

 オーラントは、少し嬉しそうにはにかんだ。

「なんなら、尊敬の意を込めてオーラント様と呼んでくれていいですよ」

「分かりました」

「えっ?」

 しかし、ルーフェンの返答に焦ったように目を見開くと、慌てて首を振る。

 当然、様付けで呼べなどというのは、冗談で言ったのだ。
次期召喚師に様付けで呼ばれるところを目撃されたら、お偉方に何を言われるか、想像するだけで恐ろしい。

「いやいや、ちょっと。本気にしないで下さいよ……普通にオーラントでいいですって」

 困惑したように返すと、ルーフェンはいたずらっぽく笑った。

「そっちこそ、本気にしないで下さい。冗談に決まってるでしょう?」

 続けて、苦笑しながら言う。

「まあ、言われた通り、オーラントさんとでも呼ばせてもらいます。実際、堅苦しいのはやりづらいですしね。別に敬えとか言うつもりもないので、貴方もそんなにかしこまらず、俺のことは、適当に名前で呼んでくれて構いませんよ。次期召喚師って、なんか長いし」

「は、はあ」

 オーラントは、それを聞いて、思わずルーフェンを見つめた。
気取っていて、若干人を小馬鹿にしたような冷めた態度のクソガキだと思っていたが、今度は、妙に気さくなことを言い始めたからだ。
いまいち、どれが本性なのか分からない。

 オーラントは、やりにくそうに前髪を掻き上げた。

「……と、言われましてもね。貴方は俺より上の立場ですから、そんな友達みたいには呼べませんよ」

 そう答えると、ルーフェンは大して気にした様子もなく、意外に真面目なんですね、と返した。

 オーラントは次いで、人差し指をぴんと立てると、ルーフェンに向き直った。

「じゃあ、『じっきー』ってどうです? 次期召喚師のじっきー。確かに、次期召喚師様と呼ぶのは、長いですからね」

 あからさまにふざけた様子で言ったが、ルーフェンはにこりともせず、きょとんとしてオーラントを見た。

「……じっきー?」

「……あ、いや、これも冗談ですからね? じっきーなんて馬鹿みたいな呼び名、使いませんよ?」

 まさかこれも通じないのか、あるいはまたからかわれているのかと、オーラントは補足したが、それでもルーフェンは、しばらく笑わなかった。
しかし、ふと思い出したように吹き出すと、笑いながらオーラントを見つめた。

「やっぱり、貴方は面白い」

「はあ……えっと、誉め言葉として受け取っておきますよ?」

 くすくすと笑うルーフェンを見て、何か少し安心に近い感情を抱きながら、オーラントは息を吐いた。

Re: 〜闇の系譜〜(サーフェリア編) ( No.62 )
日時: 2017/12/16 22:36
名前: 狐 ◆4K2rIREHbE (ID: C8ORr2mn)


「……それで、話の腰を折っておいて何ですが、城下じゃないならどこに行くんです?」

 オーラントが問うと、ルーフェンはああ、と呟いて、歩き始めた。

「アーベリトに行きます」

「アーベリト?」

 ひとまず歩き始めたルーフェンに着いていきながら、オーラントは首をかしげた。

「アーベリトって……。馬車で行くにしても、二刻はかかりますよ? 行って帰ってきたら、それだけでもう日が暮れちゃいますけど」

「ええ。だから、これを使います」

 そうして立ち止まったルーフェンの視線の先には、地下へと続く階段への入り口があった。
王宮の裏口に程近いこの場所は、普段は滅多に使われることがないため、入口の天井には蜘蛛の巣がはっている。

「これって……まさか、移動陣使うんですか?」

「はい」

 ルーフェンの返答に、オーラントは目を見開いて驚嘆した。

 移動陣とは、シュベルテに三ヶ所、ハーフェルンに二ヶ所、他には各街に一ヶ所ずつ敷かれている特殊な魔法陣のことで、これを使用すると、陣から陣へと瞬間的に移動できるのである。
しかし、使用した場合は魔力の消費が著しいため、一般の商人などが荷物の運搬に使うことなどは当然不可能であったし、魔導師でさえも、通常は五人から十人でかからなければならないので、ほとんど日常的には使われていなかった。

 特別な事態が発生した場合にのみ、使用されるこの移動陣を、ただの散歩に使うなど聞いたことがない。
オーラントは、どんどんと地下への階段を下りていくルーフェンを追いかけながら、早口で言った。

「ちょっと、こりゃあまずいですって。移動陣は、勅令が降りたときしか使わないような代物ですよ?」

「大丈夫です。言わなきゃばれません」

「いや、そうじゃなくて」

 まるで大したことでもないかのように言うルーフェンの腕を、オーラントは掴んだ。

「二人じゃ無理があるって言ってるんですよ。第一、あんた移動陣使ったことあるんですか?」

 ルーフェンは、立ち止まってオーラントを見上げると、静かに首を振った。

「ありませんけど。……オーラントさんは?」

「俺は、一応ありますが……」

「なら大丈夫です」

 きっぱりと言い放って、ルーフェンはオーラントの腕を外すと、再び歩き出す。
オーラントは、慌てて彼に追い付くと、呆れたように言った。

Re: 〜闇の系譜〜(サーフェリア編) ( No.63 )
日時: 2017/12/16 22:37
名前: 狐 ◆4K2rIREHbE (ID: C8ORr2mn)

「何が大丈夫なのか、さっぱり分からないんですが。俺は、若い頃に任務で二回使ったことがあるだけです。しかも、何人もの魔導師の手を借りてやりました。未経験のあんたを含めて、二人だけでなんて──」

「貴方は、自力で移動陣を使えるってことなんですよね?」

 落ち着き払った様子でありつつも、オーラントの言葉を遮って、ルーフェンは言った。
それに対し、オーラントがおずおずと頷く。

「分かりませんけど、まあ、俺一人なら……」

「それなら、大丈夫なんです。俺も講義で習いましたし、多分自力でできると思うので」

「多分って……」

 机上と実際は違うというのに、何を根拠に出来ると言ってるんだ、と反論したくなったが、その瞬間、ぱっと辺りが明るくなって、オーラントは反射的に口を閉じた。

 ルーフェンが、石壁にかけられた無数の燭台をなぞるように、手を空中で動かす。
すると、次々と蝋燭の火が灯されて、薄暗かった地下通路があっという間に明るくなった。

 同時に、自分達が既に開けた場所──移動陣の間にたどり着いていたことに気づくと、オーラントは、いよいよ本気か、と顔をしかめた。

「……本当にやるんですか? 失敗したら、時空の狭間に迷いこむって聞きましたよ」

「…………」

 ルーフェンは、オーラントの言葉を無視して、広間の中心に敷いてある移動陣の上に立った。
そして、ゆっくりと屈み込むと、その表面をさらりと撫でる。

 石床に蓄積していた土埃がふわりと舞って、かび臭さが鼻をつく。
だが、ルーフェンは気にせず、しばらくそのままでいた。

 揺れる燭台の光に照らされたルーフェンを眺めながら、オーラントは妙な不気味さを感じていた。
おそらく気のせいではないこれは、昔、移動陣を使用したときにも覚えのある感覚である。

(何度来ても、気味悪いところだな……)

 寒気に身を震わせて、オーラントは嘆息する。

 そもそもこの移動陣というのは、オーラントが思うに、古代魔術から引っ張り出してきた強力なものか何かなんだろう。
禁忌魔術、とまではいかないかもしれないが、あまり安全な魔術と言えないのは確かである。
だから、流通も然程しなかったに違いない。

 サーフェリアの魔導師たちは、この移動陣から発せられる奇妙な違和感を、感覚的に察知していたのだ。
でなければ、いくら魔力の消費が激しいとはいえ、瞬間移動などという便利な魔術が放っておかれるはずもないのだから。

Re: 〜闇の系譜〜(サーフェリア編) ( No.64 )
日時: 2015/12/24 19:18
名前: 狐 ◆4K2rIREHbE (ID: 5VUvCs/q)


 目に入ろうとした虫を手で払いながら、そんなことを考えていると、ふと、ルーフェンが呟いた。

「……リーヴィアス・シェイルハート……」

 聞いたことのない名前に、オーラントが眉をあげる。

「どなたです? それ」

「さあ。俺も聞いたことないので、十代以上前の召喚師でしょうね。移動陣の術式に名前が組み込まれてました」

「術式に?」

 オーラントは、思わず目を剥いた。

「じゃあ、移動陣を作り出したのは、召喚師一族ってことですか?」

「そうなんでしょうね」

 平然と返ってきた答えに、オーラントは納得したように声をあげた。
道理で、移動陣からは危ない臭いがすると思っていたのだ。
召喚師が関わっていたとなると、なんとなく頷ける部分がある。

 ルーフェンは立ち上がって、汚れた掌をぱんぱんと払うと、息を整えた。

「では、時間もないので行きましょうか」

 意気揚々と告げたルーフェンに、オーラントは嫌そうに顔を歪める。

「……すごく、行きたくないです」

 それを聞くと、ルーフェンはさらりと答えた。

「じゃあ着いてこなくていいです」

「いや、もしそれで、あんたに何かあったら、俺の首が飛ぶんですけど」

「それなら、着いてくればいいんじゃないですか?」

 勝手極まりないことを言ってのけるルーフェンに、わずかな殺意を覚えながら、オーラントは渋々移動陣の上に移動した。
仮にここで何かあっても、それは次期召喚師の命令に従った結果である。
護衛の任を投げ捨てた上に、問題を起こされるよりは、後々科される罰が軽い気がする。

 急に老け込んだかのように項垂れるオーラントの横で、ルーフェンは目を伏せて、手を床と平行に翳した。
途端、移動陣が中心から縁へと目映い光を放って、二人は、その光に圧縮されるように包みこまれ、目を閉じた。

 ふと、目を開くと、目の前に一本の光の筋が見える。
オーラントは、それに沿って舞い上がると、ひたすらその筋を追って飛んだ。

 周囲は一面暗闇で、自分が移動出来ているのか分からない中、ひたすら全身で強い向かい風を受けながら進む。
すると、光る筋の先に、ぼんやりと鈍い光を放つ、穴のようなものが見えてきた。
あの中に入り込めば、アーベリトに敷かれている移動陣に出られるのだ。

 ルーフェンのほうは大丈夫だろうか、と思ったが、己にもそんなことを確認している余裕はなく。
強風に飛ばされないよう、筋を見失わないようにと集中しながら飛び上がると、オーラントは、その穴の中に舞い込んだ。

Re: 〜闇の系譜〜(サーフェリア編) ( No.65 )
日時: 2017/12/16 22:55
名前: 狐 ◆4K2rIREHbE (ID: C8ORr2mn)

 身体にかかっていた圧が消えて、一瞬の解放感の後、どんっと背中を打ち付けられる。
どうやら、背中から着地したらしい。

 けほっと咳き込んでから、鈍く傷む関節を摩りながら辺りを見回すと、そこには森が広がっていた。
アーベリトに隣接する、リラの森だ。

 鼻に残る地下通路のかび臭さを払拭するべく、森の匂いを吸い込むと、次いで、オーラントはルーフェンの姿を探した。
すると、立ち上がった瞬間、存外近くにルーフェンが佇んでいることに気づいて、思わず後退した。

「うわ、びっくりした……」

 声を出すと、ルーフェンは一通り周囲を見回してから、ゆっくりとオーラントに視線を向けた。

「成功しましたね」

「あ? え、ええ……大丈夫ですか?」

「何が?」

 心配して尋ねると、ルーフェンは、不思議そうに首を傾げた。

 オーラントが移動陣を初めて使ったのは、二十歳の頃であったが、目的地に到着したとき、身体中の関節が恐ろしく痛んで、しばらくまともに動けなかったものだ。
これは、オーラントが特殊というわけでなく、普通はそうなる。
しかし、ルーフェンは例外らしい。

 オーラントは、多少納得がいかない気持ちで、小さく肩をすくめた。

「いや、大丈夫ならいいんですけどね」

 そう言って、目の前に広がる茂みを掻き分ける。
ルーフェンも、そんなオーラントに続いて、少々ぬかるんだ地面を踏みつけると、一気に身体を前に出して、茂みから抜け出した。

 木々の遮りがなくなって、日光が二人を照りつける。
その眩しさに、思わず目を閉じたとき、すぐ近くで、きゃっと高い悲鳴が上がった。

 驚いて顔をあげると、同じく驚愕の表情でこちらを見つめる、中年の女性と目が合った。

 女性は、腰を抜かしたのか、地面にへたりこんでいた。
そして、採ったばかりであろう薬草籠を抱えて、その細い目を目一杯見開き、硬直している。
当然だろう。茂みから、突然人が二人も飛び出してきたのだから。

「あ……えーっとですね……」

 口ごもりながら、オーラントが必死に言い訳を考えていると、脇に控えていたルーフェンが頭巾を深くかぶり直して、前に出た。

「申し訳ありません。驚かせてしまいましたか?」

 そう言って、ルーフェンは笑顔で女性に手を差し出す。
女性は、しばしぽかんとした様子でルーフェンを見上げていたが、やがて、状況が把握できたのか、恥ずかしそうに手を握って立ち上がった。

「あ……あらあら、嫌だわ。声なんて上げてしまって。まさか、森に人がいるなんて思ってもいなかったものだから……」

「いいえ、悪いのはこちらですから。お怪我はありませんか?」

「ええ、全く」

 優雅に、そしてにこやかに女性と会話するルーフェンを見て、呆気にとられたのは、今度はオーラントのほうであった。
誰しも、余所行きの顔や愛想笑いといったものは持ち合わせているだろうが、ルーフェンのそれは、極端すぎる。
もはや先程までのルーフェンと、今のルーフェンは別人なのではないかという錯覚に陥りながら、オーラントは絶句した。

 ルーフェンは、その完璧な笑みを崩さぬまま、穏やかな口調で言った。

「実は私達、シュベルテに行商に出たその帰りなのですが……道中で常備用の薬が切れてしまいまして。よろしければ、傷薬を少し分けていただけないでしょうか?」

 女性は、すぐに頷いた。

「あらまあ、それは大変。ええ、もちろんです。私、ちょうどそこにある施療院の者ですし、どうぞいらっしゃってください」

 とんとん拍子に事を運ぶと、ルーフェンは何食わぬ顔で女性についていく。
そんな彼の意図がよく理解できないまま、オーラントもそれに続くと、ルーフェンに耳打ちした。

「施療院なんか上がり込んで、なにするんです?」

 ルーフェンは、女性の方を向いたまま、目線だけオーラントのほうに移した。
しかし、開きかけた口を閉じて、その質問に答えることはなかった。

 オーラントは、怪訝そうにルーフェンの後ろ姿を見つめながら、ただその後を着いていくことしかできなかった。



To be continued....