複雑・ファジー小説
- Re: 機甲伝説 リヴォルツィオーネ ( No.7 )
- 日時: 2014/11/28 22:50
- 名前: あああ (ID: hgmprYrM)
Story6.革命始動
『俺達の日常が終わって、今日で2年になる。
シェルター工事の仕事はだいぶなれてきた。
最初は、1日18時間労働なんていうブラックぶりに驚いたが、慣れてくると普通に思えてくる。なんだかそんな自分が怖くなった』
日記を書き終えた結城は、ふぅと溜め息をついた。
「もう2年か・・・」と呟く。
木星帝国暦2年(Jupiter Empire-Century02)
メントゥムが破壊されたあの日から2年。
結城達は地球に降ろされ、巨大なシェルターの工事作業に参加させられた。なんでも、宇宙人が攻め込んで来た時、木星帝国の奴等が避難できるように作るようらしい。結城達は、そこの寮で暮らしていた。
「今日は星が綺麗だ・・・」結城は窓から空を見上げる。
「あ。流れ星」結城は流れ星を見つけた。そのとき、結城はある異変に気づいた。「あれは流れ星なんかじゃない!!VASだ!!」
その時、寮全体に警報サイレンが鳴り響いた。
「くそっ!!機体の制御が利かない!!このままでは!!」
正体不明のVASに搭乗している男性パイロットは焦っていた。
彼の乗るVASは、追跡して来た木星帝国の無人VAS[ケルベロス]の電磁ワイヤーで確保される。
「させるかあああ!!」と男は叫び、搭乗しているVASのSCDの出力を最大にする。電磁ワイヤーは圧縮され爆散する。ケルベロスも反動で後ろへバランスを崩した。しかし、男の乗るVASも反動で前へ倒れ、地上へ墜落して行った。
「赤いVASが落っこちて来るぞ!!」と健吾は叫ぶ。
健吾も、結城達と同じく、この施設へ連れてこられたのである。
健吾達は、未完成のシェルターの防衛を頼まれていた。
「有人操作型だ。中に人がいるぞ」と結城は落ちて来た赤いVASのコクピットに向けて銃を構える。それに合わせ、健吾達も銃を構えた。
コクピットハッチが開き、中から男が出てくる。
「俺は木星帝国の軍人のアジャ・ダハムだ。お前らの味方だ」
男はそう名乗り、手をあげた。
「味方?何を言ってるんだ?」結城達と同じ労働者の[オーギ・デルゴム]はアジャを尋問する。
「言った通りだよ!もうすぐ木帝の有人VASが来る。逃げ出すチャンスは今しかないぞ!おい!?ここにVASを輸送できる程のトラックは無いのか!?」アジャは、再び赤いVASに乗り込む。
「一台だけならっ!!」と結城は、大型トラックの運転席へと走る。
「俺達も行くぞ!!」と健吾達。「助かるぞ」とアジャは言う。
「そのVAS。なんという名前なんです!?」と結城はアジャに質問する。
「こいつか。こいつは、リヴォルツィオーネだ!!」とアジャは答える。
「リヴォル・・・・・ツィオーネ・・・・」
彼らの革命は始まったのである。