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複雑・ファジー小説
- Re: シナフレ ( No.27 )
- 日時: 2014/12/13 20:40
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
ところが、ふたりが帰ってきても彼らは口喧嘩を続けていた。
そしてフレンチとヨハネスはとうとうお互いの頬をひっぱたき始めた。
美しいお互いの顔を叩き続ける様は、傍から見ればサル同士の喧嘩に見える。ふたりの様子を静観していたハニーだが、さすがに止めないといけないと感じたのだろう、ふたりの間に割って入り、
「ふたりとも、他のお客さんも迷惑するからやめて……」
しかし、ふたりの耳には届かない。彼女を押しのけ、なおも相手をはたき続ける。口で言うだけではもはや効果なしと判断したハニーは、ついに奥の手である両掌から強力な電撃を発射し、ふたりに浴びせた。
「サンダァーレィイン!」
「「ギャアアアァッ」」
ふたりは電気にビリビリと痺れ、失神してしまった。
「博士、可愛いは必ず勝つんだよ♪」
彼女はニコッと笑ってVサインをした。すると今度は黄色のエネルギー光線が放たれ、レストランの床を焦がしてしまった。
「はわわ……私、またやっちゃった!」
彼女は頭を抱えてオロオロした。博士はこの時、可愛いながらも驚異的な力を持つハニーに内心恐怖を覚えた。
「取りあえず、ふたりを私たちの部屋に連れて行こうか。幸い床の焦げは大した事ないから払う金額も少しで済みそうだからね」
「う、うん……」
この後、床の焦げは事故として処理され、ハニーは怒られるどころか、ふたりの争いを止めてくれたとしてホテルの従業員に感謝される事になった。
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