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複雑・ファジー小説
- Re: シナフレ ( No.28 )
- 日時: 2014/12/13 21:23
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
しばらくして目が覚めたふたりに、博士は訊ねた。
「きみたちは、一体どうしてこんなに仲が悪いのかね。可愛いのに」
「最後の一言は余計ですが……実は二か月前に、彼を僕の家に招待した際、彼が僕の分のプリンを勝手に食べちゃったんです。それ以来、彼と仲良くしないでおこうと思ったんです」
「たかがプリンぐらいで、きみは本当に子どもだね」
「確かにきみにとってはたかがプリンかもしれませんが、僕にとってはされどプリンなんです」
「ふたりとも喧嘩はダメ—ッ!」
再びハニーが割って入ったので、彼らは電撃を食らわないようにと、表面だけ笑顔を保ち、握手をした。
「まあなんにせよふたりのいがみ合いの原因が分かったし、ここは解決したと言うことで、温泉に行こうではないか」
博士の提案に賛成した三人は、彼と一緒に大浴場へと向かった。
この時彼らは、博士が実に変態な欲望に取りつかれている事をまだ気づいてはない。博士は歩きながら、こんな事を考えていた。
『ヨハネス君とフレンチ君と温泉に入れるだなんて夢のようだ。夢のようなひと時を楽しむためにも、何としても彼らに気づかれてはいけない。平静を保たねば!』
果たして、彼と一緒に温泉に浸かる彼らの運命はいかに。
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