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複雑・ファジー小説
- Re: 変態紳士は美少年に恋をする ( No.37 )
- 日時: 2014/12/14 18:35
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
彼は沖縄に何度か来たことがあるのだろうか、おすすめのお店を紹介してくれた。それは、テーブル席がいくつか並び、三十人ほど座ることができる中型の店舗だった。ちなみに今は、昼食時間と言うこともあってか、あまり客は入っていない。
「僕は氷ぜんざいを注文しますが、おふたりは何にしますか?」
ヨハネスに訊ねられてふたりは困惑した。それもそのはず、この店のメニューは氷ぜんざいしかないのだから。
「じゃあ、私は氷ぜんざいにするよ」
「私もそれにしよう」
ふたりはどうして他のメニューがないのだろうかと少し疑問に思いつつも、ヨハネスに言った。彼はニコッと微笑み、食券を買うと、それを店員に渡し、元の席につくと口を開いた。
「博士、実は海水浴の間ずっと気になっていたんですが」
「何かね、ヨハネスくん」
「どうしてあなたは僕の容姿にメロメロにならなかったのかなと思いまして……」
彼の疑問は当然のことだった。ショタコンである博士が男の娘であるヨハネスの水着姿に興奮しないわけがない、それなのに彼はなぜか興奮しなかった。それがヨハネスは疑問に感じていたのだ。すると彼は、ごく当たり前と言った風に高笑いして言った。
「だって、きみは女の子だろう?」
「……そ、そうですね……アハハハッ…」
ヨハネスはこの時ほど内心傷ついた事はなかった。
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