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複雑・ファジー小説
- Re: 変態紳士と美少年助手の愉快な毎日 ( No.44 )
- 日時: 2014/12/15 11:55
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
いびきは、隣で眠っている人にとっては、迷惑なものである。そして、ここにも、いびきの被害で悩んでいる人がいた。
「ぐがごーす、ぐがごーす……」
「……」
「ぐがごーす、ぐがごーす」
「……」
「ぐがごーす、ぐがごーす……」
『ヨハネス君のいびき、うるさいよぉ』
ハニーは隣で一緒に眠っていたヨハネスのいびきがあまりにもうるさいので、寝苦しく、目を覚ましてしまった。時刻は午前六時三十分。そろそろ朝食に出かけた方がいい時刻だろう。
ハニーはヨハネスをゆすって起こそうとするが、なかなか起きてくれない。何か方法はないかと考えて、彼女は彼の餅のような両頬を引っ張り伸ばしてみる事にした。彼の肌は予想以上に柔らかく弾力があるようで、伸びる伸びる、まさにもち肌と言う表現に相応しい肌だった。彼女はヨハネスのもち肌が気に入ったのか、歌を歌いながら彼の頬で遊んでいたが、不意に彼がパチッと目を開けたので、彼女は仰天し飛び上がった。彼は不機嫌そうな顔で自分の両頬をさすり、言った。
「僕、ほっぺ伸ばされるの好きじゃないんです」
「ご、ごめんね……」
取りあえず彼女が謝ると彼は手を振って、
「い、いえ……そこまで気にしなくてもいいですよ。起こしてくださってありがとうございます。ところで、博士はまだ起きないんですか」
「うん…」
「そういえば、フレンチ君はどこへ行っちゃったんでしょう?」
彼がハニーに訊ねたその刹那、凄まじい轟音が窓の方から響いてきた。驚いたふたりは窓を開けてバルコニーに出て、下を覗いてみると、まるで隕石でも落下したかのようなクレーターがいくつも出来上がっていた。
これは一体どういう事なのだろう。ふたりは顔を見合わせていると、あるひとりの人物が脳内に思い浮かんできた。
「「不動さん!」」
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