複雑・ファジー小説

Re: 変態紳士と美少年助手の愉快な毎日 ( No.50 )
日時: 2014/12/18 21:49
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

アップル=ガブリエル。彼はヨハネスの親友で、そのあまりにも愛くるしい容姿と性格のため、アムールと言う愛称で親しまれていた。
アムールは恋の女神と言う意味で、彼に会った人は誰しも彼を好きになる様子から名づけられた。彼の愛されぶりは文字通り別次元で、通っていた中学では男女問わず全学年の生徒が愛していたと言うのだから、彼がどれだけ人を惹きつける力を持っているかがよく分かる。そして飛び級で中学を卒業した最近は、愛されるあまり、とうとう後光を発するまでになってしまった。
更に今の彼は水着姿であるため、より一層後光の力は増しており、ヨハネスたちはまともに目を開ける事さえままならない。

「その光、なんとかならないの?」

彼が訊ねると、「ごめんね」と言う声と共にフッと後光が消え、改めてアップルがその全貌を露わにした。後光が消えたのもあって、その愛くるしさがどれほどのものなのか改めてよくわかる。

「きみは、いつみても可愛いね」
「えへへ、ありがとう」

ハニーはヨハネスにどうして今まで自分の事を可愛いと言ってくれなかったのか疑問に思っていたが、彼を目の前にしては、自分の可愛さに自信があるハニーも負けを認める事しかできなかった。最も彼と比べると言うのがあまりにも酷な話ではあるのだが。一方フレンチはこんな事を心の中で思っていた。

『後光って、つけたり消したりできるものなんだ……』