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複雑・ファジー小説
- Re: 変態紳士と美少年助手の愉快な毎日 ( No.51 )
- 日時: 2014/12/19 17:28
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
しばらく海で泳いだヨハネスは一休みしようとビーチパラソルを立てて、デッキチェアに腰かけのんびり昼寝をしている博士に問いかけた。
「あの、デッキチェアってそれしかないんですか?」
「いや、あるよ」
彼はシルクハットを脱いで逆さにすると驚くべきことに、そこからデッキチェアを取り出した。彼は取り出したデッキチェアを自分の隣に並べると、彼にかけるように勧める。彼は先ほどの博士の取った行動に少し冷や汗を流しながらも、デッキチェアに腰かけ、彼に言った。
「あなたは先ほどもジャドウさんを追いかけすのに協力してくださいましたので、約束でもありますし、お礼をしなくちゃいけませんね」
彼は立ちあがり、博士の顔を覗き込むと、その唇にチュッとキスをした。彼はうっとりとした表情になり、ヨハネスを見つめ、
「最高……甘くて柔らかくてこんなに美味しいキスは初めてだよ」
「喜んで貰えて、僕も嬉しいです」
「今度は私の方からキスしてもいい?」
その刹那、彼はガバッとデッキチェアから起き上がり、水着姿のヨハネスをぎゅっと抱きしめ、彼の唇を奪おうとする。
「ヨハネス君、危ないッ!」
いつもは絶対に味方をしないフレンチが、咄嗟にバレーボールの要領でビーチボールを博士に向かって飛ばした。横からの不意打ちに反応できなかった博士はまともにそれを食らいダウン。
目を回して倒れた博士を寝かしつつ、ヨハネスはフレンチに訊ねた。
「どうして、いつもは絶対に助けないはずのきみが助けたの?」
「分かりません。でも、気づいていたら体が勝手に動いていたんです」
「ウフフッ、きみらしい誤魔化し方だね」
クスクスと笑うヨハネスに顔を赤くしたフレンチは、こんな事を口にした。
「僕、ツンデレですから」
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