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複雑・ファジー小説
- Re: 変態紳士と美少年助手の愉快な毎日 ( No.67 )
- 日時: 2015/01/11 21:07
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
博士の制作したロボット石敢當君は、沖縄の家なら大体の家に設置されてある魔除けである。長方形状の石に石敢當と書いただけのものではあるが、それが魔除けには絶大な効果を発揮するらしかった。
フレンチは仮にも故郷の名門大学を卒業した天才だけあって、沖縄旅行に行く最中の車の中で、博士が事前に買っていたパンフレットを読み沖縄に関する知識を網羅していた。
「博士、せっかくの巨大ロボなんですから、乗り込めないと言うのは、ガッカリ度が半端じゃないですよ。例えるなら、人気の新作映画を見に行ったらそれがとてもつまらなかったようなものです」
「きみのガッカリ度数で言うとどれぐらいかね?」
フレンチは少しの沈黙の後、口を開く。
「八十五ぐらいでしょうか」
「百中八十五と言えば、私はきみの期待を悪い意味で相当に裏切ったことになるね。よし、ここはフレンチ君とハニーちゃんのために、搭乗用に改良する事にしよう!」
「本当ですか!?」
「本当だとも」
「うれしいよぉ、博士〜♪」
「大好きですよ、博士!」
博士の返事を聞いたフレンチとハニーは彼にぎゅっと抱き着いた。
『ああ……フレンチ君とハニーちゃんの両方から同時に抱き着かれるだなんて、至福の喜びだよ』
彼は鼻血を出しそうなほどの恍惚の表情でしばらくの間喜びに浸った後、早速石敢當君の改良に取りかかった。果たして彼はふたりが喜ぶようなロボットに改良できるのであろうか。それは、もう少し後で明かされる。
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