PR
複雑・ファジー小説
- Re: 変態紳士と美少年助手の愉快な毎日 ( No.75 )
- 日時: 2015/01/17 17:18
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
スーパーにやって来たアップルとハニーは、早速菓子を作るための材料を買う事にした。本来ならばアップルの家にある材料で十分なのだが、彼の母親がどうせ作るのなら材料から買ってきて作った方が真心がこもって美味しさも増す、とアドバイスしてくれたのだ。
「ハニーさん、買い忘れないかな?」
「えーっと卵に小麦粉、その他色々……入れていないのはりんごだけだね♪」
「りんごは家にたくさんあるから大丈夫だよ。僕の家の親戚がよく送ってくれるから食べるのがいつも大変なんだよ」
「いいなぁ、私、りんご大好き♪」
すると彼は、ポッと赤い頬を更に赤く染めて口を開いた。
「……ハニーさん実は僕、付き合っている人がいるんだ。気持ちは本当に嬉しいけど、ごめんね」
ハニーはそれを聞いてキョトンとした顔をする。
「え?私が言ったのは果物の方だよ」
「あ……こっちこそごめんね。いきなりハニーさんが告白してくるから、どうしたのかと思っちゃって」
「勘違いさせてごめんね。でも、付き合っている人がいるってほんと?」
「ほんとだよ。とっても大切な人なんだ。優しくて可愛くて……僕はその人のためだったら、死んだって構わない——それぐらい僕はその人を愛しているんだ」
「アップル君、そんなにその人の事愛してるんだ。どんな人なの?」
「ハニーさんもよく知っている人だよ」
前を歩く彼を眺めつつ、彼女は思う。
『彼がここまで愛している人って一体誰なのかな?私も知っている人って言うけど一体誰なんだろう』
アップルの思い人、それは既にこの作中に登場している人物である。
読者はそれが誰なのかを当てる事ができるだろうか?
気になる答えは、ずっと後のお楽しみだ。
PR