複雑・ファジー小説

Re: タビドリ ( No.38 )
日時: 2016/10/30 01:51
名前: 月白鳥 ◆8LxakMYDtc (ID: HccOitOw)

【キャラクタープロフィール No.1】
※本編中で名前が出たキャラの簡単なプロフィール。
※物語が進むと少しずつ情報が更新されます。ネタバレ注意です。

<Book-1/Page-1>

・ エドガー(Edgar)
 主人公。当て所なく旅を続ける旅鳥。二十歳。十年前、生家から家出同然に飛び出して以来、ずっと旅を続けている。
 空気の読める常識人、かつ苦労人。感情の表現はやや淡泊だが、情に篤い性格。気性は比較的お気楽で能天気ながら、問われればちゃんと考えてちゃんと答える思慮深い人柄でもある。比較的饒舌で人当たりが良く、気難しい者にも胸襟を開かせる程度には話し上手。
 何だかんだ言っても、結局プラスの方向へと己の身の振り方を転じさせることができる豊かな人脈やスキルと、良い人やものに巡り合える強運の持ち主である。

・ ラミー(Rummy)
 主人公のおとも。エディの旅に随行している『泡沫の歌うたい(メロウ)』のお姫様。もうそろそろ十七歳の十六歳。本来の支配圏を超えて旅する不思議な人魚。
 快活で自由奔放なじゃじゃ馬娘。好奇心旺盛で、興味と関心の赴くままに行動するマイペースな女の子。とても感情豊かで、ちょっとしたことで驚いたり笑ったり泣いたりする。基本的には笑い虫。
 魔法の技量に長けており、瞬間的に火薬を水浸しにしてしまうほどの豪雨を周囲に呼び寄せることが出来る。体力がなく長続きしないのがネック。

・ ロレンゾ(Rorenzo)
 ネフラ山麓駅で雑貨屋を営む元軍人。六十歳。
 闊達自在、大胆不敵、寛容で陽気な楽観主義者。トカゲとしては異例なほど饒舌。無鉄砲かつ破天荒な言動が目立つ反面、思慮深く計算高い一面を垣間見せることも。
 片目と片腕を失い、四十年の歳月を経て衰えた今も尚、現役の軍人を圧倒するほどの力を誇る恐るべき英雄。その爆発力は凄まじく、自分より重たいものを片腕で投げ飛ばし、指一本で自重を持ち上げてしまう。恐らく本編中で最も膂力と戦闘力のある内の一人であろう。
 妻のローザをとても大事にしており、彼女のこととなるといまいち強く出られない。デレデレである。

・ ローザ(Rosa)
 本名ロザーニャ。ロレンゾの奥さん。五十六歳。
 おしとやかで温厚、物静かと、ロレンゾとは容姿も性格も正反対の淑女。誰に対しても丁寧に接し、旦那とは違った意味で風格のある女性である。
 手先が非常に器用で、とりわけ編み物に傑出した才能を示す。その細やかさは、魔法の才など一切持たないにも関わらず、技工士の手仕事を文献に載っていた記述から再現できるほど。弱視の眼でどうやって編み物をしているのかは不明である。

・ ベルダン (Beldan)
 ネフラ山麓駅に小さな工房を構える、世界最高峰の腕を誇る“大鍛冶師(グランドスミス)”。四十年前の英雄を支えた凄腕の整備士。七十五歳。
 ロレンゾとは対照的に、生真面目で神経質な孤高の人物。無駄な言動を嫌い、自身も非常に寡黙。名声や評判と言ったものに興味がなく、自身のすべきことを淡々とこなす冷然とした性格。ひどく無感動で、他者の生死にすら興味を示さない。
 元はメカニックだったと言うこともあり、基本的な立ち位置は頭脳プレー派。また身体能力も全盛期より衰えており、短気の殴り合いには滅法強いが持久戦は厳しいようだ。

・ エシラ (Esira)
 海上高速船『天秤座商船(リブラベッサー)』の船長。七十六歳。金の匂いある所何処にでも出没する老商猫。
 尊大で老獪、いつでも偉そうでちょっと嫌味な奴。こと金が絡むものには執念深く、時に自身の身を顧みずに飛び込んでいく。だが、商売人としての矜持と誇りは並々ならぬものがあり、越えてはいけない一線を超えることは決してしない。実は良い奴。
 とてもビビリですぐに叫び、中々立ち直れない。豆腐メンタル。

・ ペトロ (Petro)
 ペンタフォイル山麓駅で宿屋を営みながら、自作の糸や布を売って生計を立てる、数少ない(はずの)『技工士』の一人。五十歳。
 非常に温厚で気さくな性格。飄々としたのんびり屋、ちょっと天然気質で、よく喋るが肝心な所を話し忘れることも多い。反面手仕事はしっかりしており、その正確さは一目置かれているようだ。ただしどんぶり勘定。
 生業にするだけあって裁縫と機織りが得意。息子が一人いる。

・ ルディカ (Rudica)
 志半ばにして死去した父の遺志を継ぎ、最前線へと立った魔導師。『溶岩竜(サラマンデル)』の力を借りる炎使い。十七歳。
 表向きは冷静沈着で淡々とした性格。だが、本来は少々押しに弱く、頼み事や無理は何度も言われると断れないような気の弱い青年である。父が死に、前線に立たされるにあたってそう言った弱い面は隠しているようだが、見る者が見れば無理をしているのは丸わかり。ただし怒ると怖い。
 運動神経は悪いが、結構力持ち。地味に手先が器用。

・ ニーベル (Nibel)
 最前線で大隊の指揮をしていた大隊長。四十歳。割と名のある兵士だったのだが、ロレンゾが来たばかりに壊滅させられてしまった不運な男。
 やや短気で強情、融通が利かない堅物。状況の把握力も判断力もあり、個人での戦闘力も中々のものなのだが、全部人並みで中途半端。当人もそんな自分にイラついており、あまりにもあっさりと自身の大隊を潰されたことも相俟って、人に当たり散らす言動が悪目立ちしている。
 実はロレンゾよりも武器の扱いに長けた人物だったりするのだが、あんまり目立たない。

・ エレイン (Elein)
 ニーベルの大隊に所属する魔導師。『泉底の乙女(ネイアド)』の力を借りる水使い。二十二歳。
 礼儀正しく物静か、かなり消極的。あまり自分の感情を人に語らず、語ったとしても言葉は少なめ。思慮深く真面目で、意見具申しても笑われない程度に一人前の考えを持った者ではあるが、周囲の濃いキャラに押し負けている印象が強い。
 魔法使いとしての腕は、ルディカの曰く「そこそこ」。正直そこまで凄い腕ではないようだ。