複雑・ファジー小説

Re: タビドリ ( No.40 )
日時: 2016/02/10 23:35
名前: 月白鳥 ◆8LxakMYDtc (ID: E8T1E3Rb)

【地名一覧】
※ 本編中で登場した地名のちょっとした解説。
※ 主人公が説明していないことも含みます。

<Book-1/Page-1>


・ プレシャ大陸(-たいりく/The Precio continent)
 Book-1の主な舞台となる大陸。六つある大陸の内最も陸地面積が大きい。
 形としては東西に横長いダイヤ型。大陸のど真ん中を造山帯(海嶺帯)が南北に分断している。
 造山帯の真っ只中にあるため、地下資源が非常に豊か。中でも『龍の頸』の西側はとても良質な金属が豊富に産出し、鍛冶職人御用達となっている。
 様々な種の智獣が住む獣種のるつぼ。

・ ネフラ山系 (-さんけい/Nephl Mountains)
 プレシャ大陸を南北に縦断する山脈の総称。『龍の頸』『龍の峠』『龍の尾』と呼ばれる三つの大山脈から構成され、プレシャ大陸を東西に隔てている。今も活動している海嶺山脈であるが、活動は温和で、噴火活動は比較的小規模。それでも年に何度かは噴火し、麓の街では死者が出ることもある。
 『鍛冶と細工の守神(トバルカイン)』と呼ばれ信仰される巨龍がこの山系に眠っている。エディが見た“眼”はその一部。

・ ネフラ山麓駅 (-さんろくえき/Nephl stillage)
 『龍の頸』山麓の西側にある中規模の街。人口約3500人。
 プレシャ大陸の中でも特に鉄鋼鍛冶の盛んな街で、プレシャ大陸で作られる金物の九割が此処で作られている。宝石細工も中々だが、そちらのシェアはどちらかと言えばペンタフォイル山麓駅のほうに傾きがち。
 海、山、平野と異なる三つの地形に隣接していること、良質な金物が格安で手に入ることから、旅人御用達の宿場街でもある。
 冷涼な気候で作物が育ちにくいため、暮らしていくのは結構大変。

・ 翠龍線 (すいりゅうせん/Nephl-Drake line)
 ネフラ山系の別名。空から見た連山の様子があたかも線のようであり、また『鍛冶と細工の守神』が眠ることから名づけられた。地上から見ると壁のように見えるのはご愛敬。
 交通の要所であるが、同時に遭難の名所。毎年翠龍線を越えようとして遭難し、そのまま行方を絶ってしまう者が十人は居る。あまりにも危険なため晩秋〜初春の間は通行禁止。

・ 旧ネフラ隧道 (きゅう-ずいどう/The old Nephl-tunnel)
 『龍の頸』中腹にある未完のトンネルと、そこから派生した坑道の総称。あまりにも脇道が多く、正確な地図は未だ得られていない。
 公式に旧ネフラ隧道とされる道=本道は山体の途中までしかないが、本道から伸びた坑道にはいくつか山体を貫いているものが存在する。その内の一つが主人公達の使った『禿泣き隧道』にあたる。

・ 禿泣き隧道 (はげな-ずいどう/The Bald-man's moan)
 旧ネフラ隧道本道から派生した坑道の一つ。
 隧道に住み着くハタネズミが魔燈鉱採掘の為に掘削した坑道の名残で、本道から山体を抜ける最短ルートを通っている。
 造りがしっかりとした安全な道であるため、急ぎの旅人がしばしば使う道だが、元がネズミ用なだけに大の大人が真っ直ぐ立てないほど高さが低い。注意深く歩かないとすぐに頭を擦り、頭にハゲを作ることになる。ハゲの人はただでさえ薄い頭髪を更に奪われる。泣くしかない。

・ 階海 (きざはしのうみ/Angel-ladder sea)
 プレシャ大陸の南に広がる海。名前の由来は天使の梯子がよく掛かることから。ただし階海と言うのはプレシャ大陸でも古い呼び名であり、現在の一般表記は『南海(なんかい/South sea)』。主人公はこちらの古い呼び名のほうを気に入って使っている。
 海底の地形の影響から暖流と寒流が複雑に入り混じっており、魚のみならず様々な海産物が採れる。

・ ペンタフォイル山麓駅 (-さんろくえき/Pentafoil Stillage)
 ネフラ山麓駅のちょうど反対側に位置する宿場街。人口1200人。
 プレシャ大陸きっての軍需で栄える物騒な街である一方、豊富に鉱石を産する宝飾の街としても有名。紡績業と林業でも割に良い品を産している。
 季節風や吹き降ろしの関係で豪雪になりやすく、ネフラ山麓駅以上に暮らすには骨の折れる場所。その代り、定住している人々は皆とても鷹揚で忍耐強く、物騒な場所にあるにも関わらず旅人が多く立ち寄る。

・ 戦場 (いくさば、せんじょう/The Battlefield)
 プレシャ大陸の東側に広がる最大の平野の蔑称。その下に埋もれた大量の『遺物』の所有権を巡って戦争が続いていることから。
 長きに亘って踏み荒らされ、兵器などによる汚染を受けた為に土壌が枯れてしまい、現在は草木一本生えない不毛の地と化している。