複雑・ファジー小説
- Re: タビドリ ( No.66 )
- 日時: 2017/05/04 21:11
- 名前: 月白鳥 ◆/Y5KFzQjcs (ID: p6e1/yUG)
【地名一覧-2】
地名-2
・ 彷徨いの森(さまよ-もり/Forest maze)
翠龍線の東側の山麓に広がる、トウヒを主とした針葉樹林。少なくとも三千年前から存在する古い森。
地下に存在する大量の魔燈鉱とトウヒの性質により、莫大な量の魔力を保有している場所。溜め込まれた魔力は様々な要素と絡み合って力場を形成し、あらゆる智獣を森に迷わせる。その強さは時として『龍の峠』の山頂よりも高い場所を飛ぶ渡り鳥のコンパスさえも狂わせるほどで、化学的・機械的な計測手段もほとんど使えない。この森を抜ける手段は、魔法使いや縁故のある遣いに案内してもらうか、『妖精王オベロン』の力を籠めた方位珠(ほういしゅを)使うのみ。ただし、エディのように天性の勘だけで抜けてしまう猛者も中には居る。
最奥(中央)に銀嶺の城が建っている。
・ 銀嶺の城(ぎんれい-しろ/Fortress of White birch)
彷徨いの森の中央に存在する、樹齢約2500年の白樺の内部に築かれた白亜の城。五十年以上もの長きに亘り、犬族や他の種族を寄せ付けることなく在り続けた、猫族の最大にして最後の砦。現在は彷徨いの森の主たるラソルと、九代目“猫の王”レグルスが管理者を務める。
その巨大さ故に絶大な量の魔力を内部に溜め込んでおり、その魔力は森を覆うトウヒが蓄積した魔力と絡み合って、森全体に複雑な力場を形成している。この砦が陥落し崩壊した場合、力場は中核を失って暴走し、最悪の場合森全体が死の土地と化す可能性もあるらしい。
猫族の最重要戦略拠点であり、森そのものにとっても重要な存在。
・ 萬殊沙華町(ミリアルブちょう/Myriarub city)
ペンタフォイルから戦場を挟んだ東側に位置する犬の街。人口約6500人。本来の首都ではないが、実質犬の治める国の首都を担う発展した町。
ペンタフォイル以上に軍需で栄えている非常に物騒な場所。街に入った途端火薬の臭いがするほどだが、停戦後は軍需で培った鍛冶や精錬の技術を元手に何やら儲けているようだ。
デルフィーナとエリスが籍を置くセントヘレナ大学の所在地。