複雑・ファジー小説

Re: 超能力者の落ちこぼれ(参照1000突破感謝!) ( No.131 )
日時: 2015/06/12 02:50
名前: ユッケ (ID: gWH3Y7K0)

部屋に着いてからというもの、みよりが自分から喋ることは無かった。

僕の言ったことに対して弱々しく返事をするだけで、それだけで、みよりの心のダメージがどれほどのものかが窺えた。

いつもピコピコと動いていたツインテールは垂れ下がったまま、表情も暗く顔も俯いていた。

日常は、第三者によって壊されてしまった。

美しく、楽しい日々は破壊された。

それでも、僕は諦めないし抗ってみせる!

僕に今出来る事をやろう!

それだけはずっと変わらずにやってきた。

慎也さんを更生させた時、クミとミクを会わせた時、千香を捜して鉄次をぶっ飛ばした時、自分に出来る事を精一杯やった。

今はみよりを元気にする為に、そして、僕達の日常を取り戻すために!

「やれること! やってみせる!」











というわけで…………!

「じゃじゃ〜ん! 三好 祐特製ディナー!」

今夜のメニューはこちら!

輪切りに切ったバゲット(ミートソースを付けて召し上がれ)
イカと鶏肉のハーブ焼き(作る時はお好みのハーブをどうぞ!)
ビシソワーズ(ジャガイモの冷製スープ。暑い夏にピッタリ)
海草サラダ(ミネラル豊富な海草は汗をかく夏にぜひ!)

ゴハンではなくバゲットを主食にしてみました! ミートソースは万人受け!
香りの良いハーブ焼きで気分をスッキリさせよう!
暑い夏は冷製スープ! そして彩り豊かな海草サラダは、ビタミンも摂れて健康的!

全ては食から! 元気になるには美味しい食事!

さあ、召し上がれ!!






……と思ったのだが……。

「ご馳走様でした……すみません。食欲、湧かなくて……」

残念ながら、食事はみよりの喉を通らず、ほとんど残ってしまった。

少しでも食べてくれたので、諦めずに積み重ねていこう。

「仕方ないよ。お腹空いたら言ってね。リクエストも、あれば何でも作るから」

今回は仕方の無い事だと僕自身も思う。

この料理も頑張って作ったけど、僕の料理も空元気のようなものだ。

でも、僕が沈んでしまうわけには、いかないから…。

みよりを元気にする為に、僕が出来る精一杯をやるんだ!