複雑・ファジー小説

Re: 超能力者の落ちこぼれ(参照1000突破感謝!) ( No.132 )
日時: 2015/06/14 21:11
名前: ユッケ (ID: .J6YHpdR)

精神的に疲れてしまったみよりは、ソファに座っていたのだが、すぐに眠りについた。

起こさないようにベッドに運び布団をかけてあげておく。

今日の事を、とりあえず木戸先輩に知らせておこう。

「もしもし、城戸先輩」

「やあ三好君、キミから電話なんて珍しいね〜」

「今日、湯ノ沢という雑誌記者の人がみよりの後をつけて溜り場に来ました」

「バカな!? 早過ぎる!」

城戸先輩が大声なんて珍しい。

「やっぱり、何かおかしいですよね」

そう、今回の一件は何かおかしい。夢の事を抜きにしても…。

「まず、記者なんて人がそんなネットに出た根も葉もない噂を、まるで確信したように動いている事がもうおかしい。
動きも早過ぎるし、なんでみよりちゃんが、まさにピンポイントで狙われたんだ……考えられるのは……第三者の介入か……仲間内での裏切り」

「ありえませんッ!!」

反射的に大声を出してしまう。本当に、そんな事はありえないんだ!

「ごめん……そういうつもりじゃなかったんだ。僅かでも可能性があればつい考えてしまう。バジリスクと交流もあるんだろ?」

「彼女はそんな人間じゃありません」

「ごめんよ、ここのところ街全体が騒がしくてね。凛人も、違法に銃を売っていたやつが殺された事件追っててさ……あ、コレ内緒ね?
なんかきな臭いんだよね。キミ達の一件も相当ね。
まぁ、とにかく気をつけて。
湯ノ沢という記者についてはこっちで調べておくよ」

「すみません。ありがとうございます」

「じゃあ、また連絡するね」

電話が切れたのを確認して、こちらも電話を切った。

今日は自分も疲れてしまった。起きていても嫌な想像をしてしまいそうなので、さっさと寝てしまおう。

電気を消し、ソファに横になり目を閉じる。



















また……この夢だ……。

『宮本 みよりは自殺する。』

『宮本 みよりの死後、事件に違和感を持った緋色 赤菜が独自に調査を開始するが、何者かによって殺害される』

『レイラは仲間内での裏切り者の可能性を考え、疑心暗鬼になり、道行く人々に超重力をかけ逮捕される。その後裁判で有罪、終身刑となるも、直後に拘置所内で死亡』

『一乗寺 クミは七咲 千香と共に、宮本 みより、緋色 赤菜の事件を調査するも、両名とも何者かによって殺害される』

『御影 鈴也は相次ぐ仲間の死に精神を病み、自室で薬品を使い自殺』

『千年 音羽は相次ぐ仲間の死に耐え切れず、現実逃避の為、薬物を多用する。薬物の大量摂取により、死亡』

『双葉 小春は七咲 千香を殺害した人物を追うも、返り討ちにされ死亡』

今度は、みよりが自殺した後の未来……。

みよりも、音羽も、赤菜も、レイラも、クミも、鈴也君も、千香も、小春ちゃんも、皆死んでしまうのか……。

最悪な未来。

考えられる中で最低最悪な未来だ!

「こんな未来…………世界ごと否定するッ!!!!!!!」