複雑・ファジー小説

Re: 超能力者の落ちこぼれ 参照1500突破感謝!オリキャラ募集! ( No.147 )
日時: 2015/07/23 01:16
名前: ユッケ (ID: ZfgN7XgD)

■星闇躍る夏祭り■




どれだけ時代が科学と共にデジタル化されようとも、こうして神社は存在する。

先人達は、災害から身を守るときは神社に逃げ込んだという。

立地条件は理にかなっていて、土砂・洪水・津波…様々な災害が及ばないようになっている。

最も安全な場所に神社を建て、神の加護と崇め身を守り、感謝と共に祭りを行うのだ。

僕達がいるこの神社もそうだ。

今はもう意味すら失われているのかもしれないが、人は祭りだけは忘れない!

「もう結構盛り上がってるね、夏祭り」

「能力学区は学生が多いですからね。結構混むかもしれませんね」

僕と鈴也君の男子チームは、夏祭り会場内で予め決めておいた待ち合わせの場所で待機している。

女子達はどうしたかって? 決まっておろう…………浴衣に着替えているのだ!

「楽しみだね!」

「そうですね。こんなに大勢でお祭りなんて、僕は初めてですから楽しみです」

「うん…それもなんだけどね…」

「先輩……変な事考えてます? 先輩はやっぱりそういう人なんですね」

「あはははは! 前にもこういう事あったよね。あの頃から比べると本当に溶け込めたね」

「お陰様で。毎日楽しいです」

「キッカケって大事だよね。僕も音羽に話しかけられてから全てが変わったよ」

「超能力者の落ちこぼれ……ですか」

そう、それが無ければ僕達は出会わなかった。

そういえば、キリエは言っていた……僕が異端の超能力者だと…。

「異端……なのかな?」

「先輩ですか? 異質…だとは思います。異端って言うと聞こえ悪いですよ」

「やっぱり変だよね。この能力」

「言ってしまえば、全ての能力を超能力として使えますからね。チートもいいとこだと思います」

「チートかぁ……やっぱり変な能力だ」

「レイラ先輩が聞いたら怒るでしょうねぇ〜」

「レイラってそういうとこ容赦無いからな〜」

「クミ先輩に聞いたんですが、先輩がレイラ先輩に殺されかけたって本当ですか?」

「本当だよ〜。超重力でプチって」

「ゾッとしますね」

「そりゃもう……アレさえなければ、美人さんロシアンなのに……」

「あの〜、もうその辺で…」

「頭良いし、美人だし、ロシアンだし、完璧なのに気性が荒いから」

「僕…知りませんからね!」

「え?」

青ざめた鈴也君の顔にようやく気付く、しかし…もう遅い!

「み〜〜〜よ〜〜〜し〜〜〜、誰が気性が荒いのかしら〜〜〜」

「や…やぁレイラ…浴衣似合ってるね…」

「被告人三好祐は、ロシアンは気性が荒くて、怖くて、暴力的で、ロシアンだと申しております」

「ちょっとクミーーー!!! そんな事言ってな———」

「み〜〜〜よ〜〜〜し〜〜〜!!!」

「ぎゃわぁあああああああああああああ!!!」

その後、無重力で天高く上げられ、地面スレスレまで重力直下、また無重力で天高く上げられるという、重力操作ジェットコースターというお仕置きを、十数回繰り返された。