複雑・ファジー小説
- Re: 超能力者の落ちこぼれ 参照1500突破感謝!オリキャラ募集! ( No.165 )
- 日時: 2015/08/22 03:26
- 名前: ユッケ (ID: 7POxSCHv)
「最も出逢ってはいけないって……どういう意味なの?」
千年 音羽が気になって尋ねる。
彼女はバジリスクとしての七咲 千香をよく知っている。
兄、慎也の一件で、凶器を突きつけられたようなあのバジリスクの気迫、寒気を肌で感じている。
その千香が“最も出逢ってはいけない”と明言する人物。これを尋ねずにはいられなかったのだ。
「言葉通りの意味だ。ヤツは危険だ。能力学区の裏を支配し、悪逆無道の限りを尽くしている。能力も経歴も不明。
奴に出逢えば必ず厄介な事になる。三好は……奴に逢った…その時奴が三好に言ったんだ……“レイラに気をつけろ”とな」
「変な言い方ね。レイラちゃんに気をつける……気を配れという事なのか、警戒しろという事なのか……あえて曖昧にしたのかしら…」
「その曖昧さが、三好さんの心に種として残っていた。だから連鎖して意識を奪った……ヘラヘラボーイはキリエの仲間かもしれませんね」
「てことは、初めから仕組まれてたって事か!」
「ああ、だからこそ確かめに行く。簡単にはいかんだろうが、放ってはおけん」
「はいッス! 私もアイツは嫌いッス! ぶっ飛ばしてやるッス!」
「ま、待ってください! たとえそのキリエという人が全てを知っていたとしても、今は三好さんを守る事が重要です!
それに、三好さんの意識を戻して恐怖の種を取り除く事が出来るのは、あの百目鬼という人物です」
「……御影、この件が仕組まれていたならそれは最悪な事なんだ。
先日までの雑誌記者の一件、写真を撮ってネットに流したのも、あの記者を焚きつけたのも、全てキリエの仕業だ」
「なっ!?」
「あの一件に…その人が絡んでいるのでありますか……だとしたら、先輩が危険ですよう!」
「放っておいたら、この先もどうなるか分からないってわけね。……私も同行するわ。いいかしか? 千香ちゃん」
「好きにしろ。ただし、自分の身は自分で守れ。いいな?」
「ええ、もちろんよ。皆は三好君をお願い」
「分かりました。東雲先輩、千香ちゃん、小春ちゃん、気をつけてね」
「三好が起きても私達の事は言うな。お前達は三好とレイラに気を配れ、いいな?」
「ああ、わかったぜ」
意見がまとまり、千香、小春、三代の3人はキリエを捜しに行った。
月明かりしかない薄暗い路地裏、キリエを捜すべく3人は慎重に進んでいく。
そんな中、三代は携帯を取り出してどこかへ連絡を取っていた。
「……誰に繋いでいる?」
「フフ、秘密兵器よ」