複雑・ファジー小説
- Re: 超能力者の落ちこぼれ 参照1500突破感謝!オリキャラ募集! ( No.169 )
- 日時: 2015/09/02 20:37
- 名前: ユッケ (ID: PGRsk35G)
■中央能力学区の超能力者■
百目鬼がレイラを案内してきた場所は、デビルアクトのアジトだった。
正確にはアジトの前、その空き地。そこで九十九が待っていた。
レイラでなくとも分かるだろう、彼らはおそらくデビルアクトと関係がある。
つまり、パワーという麻薬とも少なからず関わりがあるという事。
「アンタら、デビルアクトなの?」
「違うね、奴らに関しては俺はあんまり知らねぇ」
「キヒヒ、関係はあるけどねぇ〜」
「聞きたいことは色々あるけど、まずは三好を解放しなさい」
「まだ駄目だ。大事な人質なんでな」
「目的が見えないわ、さっさと話しなさい!!」
「なら言おうか俺達の目的、レイラ…俺達のモノになれ、そうすればアイツは解放してやる」
「ハァ? 何言ってんの?」
「キヒヒ、僕達はとある組織に属しててね、リーダーが超能力者を集めてるんだよ。というわけで、仲間になってもらうからね。もちろん拒否すれば、あの子の精神は……ボーン! グチャグチャ〜ってね? キハハハハハハハ」
「クッ…卑怯な……」
「というわけだ、俺達と一緒に来てもらうぜ」
そう言って九十九と百目鬼が歩き出したのを見て、レイラは「チャンス」だと思った。
2人を同時に超重力で潰そうと考えたのだ。
おそらく、百目鬼を倒せば三好に埋め込まれた感情の種は消え去る。
そうすれば、怪しげな組織とやらに入らずにすむ。
やるなら今! 最大のチカラを掛けて、超重力を叩き込む!!!
ドン!!! という大きな音と共に超重力が九十九と百目鬼に襲い掛かったのだが……
2人は平然とその場に立っていた。
その2人の頭上、景色がいびつに歪み口を開けている!
裂けた空間の中に広がっている何も無い空間。
これが中央能力学区第2位の男、九十九 神矢の人智を超えた超能力。
「空間歪曲。空間を裂き、捻じ曲げ、閉じ込める。入れるのは、俺か人間以外の物質か、液体と気体。そして能力。そいつを閉じ込め、解放する」
レイラの頭上に空間の歪みが出来る。
その歪みの中から出てくるのは、他でもないレイラが放った超重力!
「が……ぁ……ぐ……ぅぅ」
超重力が体に圧し掛かり、地面に伏してしまうレイラ。
「自身の能力が自身を傷つける事は無い。その前提を裏切るのもこの能力の特異性だ。この空間を通ると、それは俺のモノになるようだ」
「こ……の……やろう……」
徐々に超重力が弱まっていく。
ペットボトルの蓋を逆さに開けたように、閉じ込めていた分の重力が無くなって来たのだ。
「リーダーはお前を仲間にしたいらしいし、その目的で俺達も来たんだけどよ。俺にはもう1つ目的があるんだわ」
九十九が、超重力を受けて体が思うように動かせないレイラの髪を掴んで持ち上げる。
「ぐぅっ! 痛っ〜〜〜!」
「お前の苦痛に歪む絶望の顔が見たいってずっっっっっっと思ってたんだよぉ〜〜〜〜!!」