複雑・ファジー小説
- Re: 超能力者の落ちこぼれ 参照1500突破感謝!オリキャラ募集! ( No.173 )
- 日時: 2015/09/10 21:33
- 名前: ユッケ (ID: PGRsk35G)
日本へ行くという話しが出てから1週間後、レイラは日本にいた。
生まれて初めての飛行機に胸躍らせ、生まれて初めての異国に緊張している。
知っている日本語は少ない。父親がレイラに興味を持っていない為、日本語を熱心に教えたりはしなかった。
だから親に着いて行く雑踏の中は、不思議な言葉や歌でいっぱいだ。
やがてタクシーに乗り、レイラとオリガ、京司はとある施設に向かった。
施設の中はやけに広く、自分達のように親と子供という人が多かった。
京司が受付の女性と何やら話をしている。
受付の女性がインカムで誰かを呼んだ。すると、白衣を着た日本人が足早にやってきた。
「どうもレオンチェフさん。お待ちしておりましたよ」
「では、娘をお願いします」
「ええ、彼女に能力者の資質がある事は間違いありませんからね」
「では先生、よろしくお願いしますわ」
「ええ、ご婦人。じゃあ行こうか、レイラちゃん」
「? …お母様? このお方は何と仰っているの?」
「彼に着いて行くのよ。あなたの中に何が眠っているのか、彼が調べてくれるわ」
レイラは母親に言われるままに白衣の日本人に着いて行った。
不安はあったが、母様と父様が親しそうにしていたから大丈夫だと、そう思った。
……1時間も経っていないだろう。白衣の日本人は血相を変えて京司とオリガの元に戻って来た。
「いや〜彼女は凄い! とんでもない! 日本に来て正解だ! 彼女に眠る力は間違いなく! 超能力だ! どうだろう? 日本で教育を受けさせて、このまま能力を開花させるというのは? こんな才能を捨てるのは勿体無い!」
白衣の日本人は最高に興奮しており、矢継ぎ早に話をしてしまっているが、京司は至ってクールだった。
「ああ、レイラには日本で教育を受けさせる」
「それがいい! そうしなさい! レイラちゃんを連れてくるよ! 彼女に余るほどの祝福の拍手と愛を! 超能力者の誕生だ!」
白衣の日本人はそう言ってまた戻っていった。
……この施設。日本にしかないこの施設は、子供に眠っている能力を調べる専門の施設。
ESPC(ESP Checker)という国直属の専門機関である。