複雑・ファジー小説

Re: 超能力者の落ちこぼれ 参照1500突破感謝!オリキャラ募集! ( No.179 )
日時: 2015/09/19 19:46
名前: ユッケ (ID: ySP8nr/s)

「いてて……よかった。出られた」

どうやら能力に覆われていれば空間の中を移動できるようだ。

咄嗟の思いつきではあったが、九死に一生を得た三好。

(アンタねぇ……早くどきなさい! 重いのよ!)

「わあっ! ごめん!」

頭上から落ちてきた為、レイラの上に乗ってしまっていた三好が慌てて飛びのく。

(生きてるなら通信しなさいよ!)

「ごめんごめん。あの空間の中じゃ電波通じないみたいなんだよ」

(ほんっっっっっと! あとで覚えてなさいよ!!)

「は、はい……」

「クソッ! クソッ!クソッ! コケにしやがってぇえええええ!!!」

「空間歪曲!!」

激昂する神矢を気にも留めず、先ほど潰されかけた時に少し触れてしまったのだろう、神矢の能力を三好が使う!

目の前の空間を裂き、三好がその中へと入る。

「何だよそれ! 意味分かんねぇ! 何の能力だ! いくつ能力を持ってやがる! チートヤロウ!!!」

神矢の頭上から空間を裂いて、三好が拳を握って落ちてくる!

「上だ!神矢!」

「クッソッ!」

空間を捻じ曲げ三好の軌道を変える。

三好は受身を取りながら地面に転がり落ちた。

「もう1回!」

「させるかよ! 百目鬼ぃい! 援護だぁあああああ!!」

「見ぃてよ!」

百目鬼の目が妖しく光る! 感情の種を埋め込む能力!

三好と百目鬼の視線が合わさろうとした瞬間!

百目鬼が地面に突っ伏してめり込んだ!

「テ…テメェエエエエエエエエエエ!!!」

「タイムアップ。アンタの負けよ。いい加減諦めなさい」

金縛りから解けたレイラが毅然とした態度で立っていた。

百目鬼は超重力をモロに受けてグロッキー。

神矢がいくら超能力者で第2位だとしても、レイラと三好という2人の超能力者を同時に相手して勝てる訳はない。

「チェックメイト。キミの負けだ。これ以上争うのは不毛だよ」

「……そうね。私も矛を収めようかしら。ただ、誓いなさい。もう二度と私の仲間に手を出さないで」

「俺がそんな約束を守ると思うか? レイラぁテメェだけはブッ殺———」

神矢が言葉を言い切るよりも先に、レイラの超重力が神矢を地面に叩き付けた。

「誓いなさい……お願いじゃないわよ、命令」

「ぐっ……がぁっ!」

「アンタは私に勝って1番になりたいようだけど、アンタは私には勝てない。私は手足をもがれようとも果たすべき使命がある! その為に1番になってずっとそこにいる。
もう1度言ってあげるわ。1番の重みも知らないクセに、軽々しく1番なんて言ってんじゃないわよ!!」