複雑・ファジー小説

Re: 超能力者の落ちこぼれ 参照3000突破感謝! ( No.230 )
日時: 2016/02/01 06:01
名前: ユッケ (ID: pVbpOhVU)

そう言うと急用である事を汲んでくれたのか、理由などは一切訊かずに「それじゃ」と言って先輩は電話を切った。切れる前に一言感謝の言葉を言ってからこちらも電話を切り、先輩が快く貸してくれたモバイルで早速音羽に念話を試みる。

(音羽! 今どこに———)

「きゃああああああああああああああああああ!!!」

突然僕の脳内に響き渡る音羽の悲鳴!

まさか、何かあったんじゃないのか!

(音羽! 一体何が? 今どこに———)

「誰ーーー! 頭に声がぁああああああ!!」

(あ……ご、ごめんごめん。僕だよ、祐)

「え? 祐? どうして……」

(詳しくは会って話すよ。今どこにいるの?)

「うん、え〜っと……」

音羽がいる場所は東能力学区の街中にある公園。

利用した事はないけど、場所は知っている。

「じゃあ案内は任せたわよ」

「うん、歩いてもそんなに時間は掛からないはずだよ」

それから十数分歩いて音羽のいる公園へ向かう。道中の賑やかさに、なんだか安心する自分がいた。

街の中にある公園。都会の街並みの中に青々と映える樹木は癒しでもあり、異質でもあった。そんな公園に着いてからというもの、僕達の視線は音羽ではなく、その隣の金髪の青年に釘付けだった。

「まさか王国の———!!」

「違うの、彼女は泉川 日向(イズミカワ ヒナタ)さん。私を助けてくれたの」

「そっか助けて……ってええ!! 彼女!? 女の人?!」

「ふぅ〜ん、男装の麗人か……今までに無いキャラね」

「しかも二重人格なんだって」

「キャラ被りキタッ! クミさんレギュラー落ちピンチ」

「なんだか分かんなくなってきたでありますよ〜」

みよりが代弁してくれた。

本当に訳がわからない! 

「じゃあ、これまでの事説明するね」