複雑・ファジー小説
- Re: 超能力者の落ちこぼれ 参照4000突破感謝! ( No.240 )
- 日時: 2016/02/18 00:19
- 名前: ユッケ (ID: 3ib433J1)
アレコレと考えたが、お風呂からあがって暫くしたところで、体力の限界を迎え気絶するように眠ってしまった。
翌朝、寝起きにコーヒーを一杯コップに入れ、テレビを着けてボーっとする。因みにちゃんと豆から挽いたコーヒーなので香りが全く違う。香ばしく深みのある香りが脳を徐々に覚醒させていく。こうまったりした朝も悪くないな。
『次のニュースです…………』
テレビの向こうでニュースキャスターが淡々と手元の原稿を読んでいく。
なんとなくで聞いていたニュース内容に、脳が一気に覚醒しコーヒーの苦味が嫌に口に広がった。
この近所で昨夜殺人事件があったというのだ。
『殺害されたのは十島 尚樹(トシマ ナオキ)さん38歳で、鋭利なもので背中や首を後ろ側から刺され死亡。カバンなどから金銭の類の物は盗られておらず、金銭目的の犯行ではないと思われます。また、ものの散乱も服の乱れも無い事から争った形跡が無い為、警察は…………」
後ろから鋭利な物で殺害……それも争わず気付かれずに……コレって……泉川さんが言っていた連続殺人事件。
「ここ1ヶ月間なんですけど、同一犯によるものと思われる殺人事件が多発しています。犯人の容姿等は一切解っておらず、防犯カメラの映像に犯人は映っていないのに、人が刃物で刺されて絶命しています」
そうだ、連続殺人事件にはもう1つ特徴があった。
「亡くなった方はいずれも、いわゆる悪党という人達です。
闇金業者、人身売買を生業にしている人、汚い方法でお金をせしめている議員、その他警察がマークしているような人物…………そんな方達ばかりを狙っています」
これに合致しなければ同じ事件とは言えない……。
「殺害された男性は、麻薬売買の疑いがあり警察にマークされていた人物のようです」
「って事は……」
やっぱり同一犯……それに、何だろう……昨日の事を思い出してしまう。
この近所で殺人事件。夜道とはいえ転ぶまで目の前にいる人間に気がつかないだろうか? 僕の服についた血は?
「静原 ナギサ……もしかしたら……」
僕は携帯を手に取り皆に連絡を入れた。
1人ではなく、皆に相談して動こう。
急いで仕度を済ませて、僕は溜り場へと向かった。