複雑・ファジー小説

Re: 超能力者の落ちこぼれ(500参照突破感謝!) ( No.81 )
日時: 2015/03/24 15:52
名前: ユッケ (ID: qeFyKwYg)

■御影 鈴也■




僕達は今、東雲先輩宅にお邪魔している。

イベント終わりに先輩が、「前言ってたのとは別に紹介したい人がいるから」と東雲邸に案内されたのだ。

いやまぁ、予想通りではなかった、豪邸は豪邸だけど、予想をはるかに超える豪邸だった。

「ひ、広〜〜〜! デッカー!」

「凄いね〜! まさに豪邸だよ!」

「ダンススタジオより広いな! デッケェ鏡もあるし!」

みよりと音羽が目を回しながら屋敷内を見渡し、赤菜が大きな鏡の前でポーズをとる。

RPGでしか見たことが無いような中央の大きな階段がインパクトとして凄い。

リアルシャンデリアとか、ブルジョワジーだ。

「これは凄いですね。爆破したら楽しそうです。ブルジョワ倒すべし」

「過激派!?」

「ここ、本当に日本? 祖国でなら見たことあるけど」

「ロシアで? じゃあレイラもブルジョワさん?」

「ロシアではね。日本じゃただの独り暮らしの小娘よ。ま、それでもエリートだけどね」

出来るだけ友達を沢山連れてきてね! ということだったので、クミとレイラも呼び、僕達に合流している。

「さ、この部屋で少し待っててもらえるかしら? 連れてくるから」

東雲先輩に通された部屋はまた広々とした部屋だった。

僕のアパートの部屋いくつ分なんだろうか?

レイラじゃないけど、ここが日本だという事を忘れてしまいそうだ。

部屋の装飾も和ではなく西洋な雰囲気。

今にも動き出しそうな鎧があるイメージだ。この部屋にはないけど。





部屋に通されてから10分ほど経過……。

「身長が5メートルのゾンビで、尻尾が三本、腕は6本、泣き声はミュー。必死に逃げるも捕まってしまうクミさん! いやー! 私を食べないでー! ミュー! ミュー!」

「うわぁ! クミ先輩大ピンチですよう!」

「ゾンビの鳴き声可愛いね!」

「そこに食いつくのかよ!」

「早く続きを聞かせなさい」

「夢だと分かっていても恐ろしい!」

なかなか帰ってこない東雲先輩には若干申し訳ないが、クミの“人生で見た最も怖かった夢”の話でその場はメチャクチャ盛り上がっていた。

ミューミュー鳴くゾンビが今夜辺り夢に出てきそうだ!

「ごめんね! 遅くなっちゃった!」

部屋のドアが開かれ、東雲先輩が帰ってきた。

「あ、先輩! すみません、勝手に寛いじゃってました」

「ふふ、気にせずゆっくり寛いでいってね。紹介したい人、連れて来たから紹介するわね? さ、鈴也君入ってきて」

そう言って少し気まずそうに入ってきたのは、僕よりは年下の男の子。

黒縁のメガネにキレイなライトグリーンの髪が印象的な子だった。

「紹介するわね。御影 鈴也(ミカゲ スズヤ)君。訳あって東雲で預かっている家出少年よ」

「「「「「「家出少年!?(イエデターじゃー←クミの声)」」」」」」