複雑・ファジー小説
- Re: Dead Days【キャラ募集中】 ( No.20 )
- 日時: 2015/05/02 19:10
- 名前: わふもふ (ID: nWEjYf1F)
晃君と別れた後、私"白鷹千秋"が向かったのは、まだ明かりが灯っている生徒会室。
きっとここにいるであろう、とある人物を尋ねてきた。
「む?」
扉を開けて、最初に私の目に映った人物。
それは教室の一角に備えられたソファに座る、元・生徒会副会長の"猪俣睦美"
私は彼女に歩み寄って、久し振りと一言交わしてから隣に座る。
「引継ぎは終わったの?」
「あぁ。今日で全部終わった。ところでどうした? こんな時間にここを尋ねてくるとは」
「異能者としての貴方に、お願いしたいことがあるの」
事の顛末を話す————
「なるほどな。そうと決まれば、出来る限り協力したいところだが……」
「何かあるの?」
「——いや、何でもない」
今の"間"が凄く気になるところだけど、一先ず猪俣さんの協力は得られた。
これで、この学校にいるっていう"七色の少女"に出会えればいいのだけど——現実は厳しいかもしれない。
しかし、青い鳥は思ったよりも早く私の元に舞い降りた。
「失礼します」
目的の人物が丁度、生徒会室に入ってきたのだ。
「……あ、生徒会長さん。丁度いいところに。この資料なんですけど」
そう言いながら歩み寄ってくるのは、七色のロングヘアが印象的な女の子"宍戸杏奈"
あらゆる物事を色で見分け、見通す異能を持っている子だ。
「ごめんなさい、それは副会長に一任してくれないかしら?」
「分かりました。では副会長さん、資料の保管とコピー、合わせて文化祭事前準備の指示をお願いします」
「おい、私なのか……」
「今の貴方なら、この仕事くらい普通にこなせるでしょう? 私はそれよりも、この子を頼らなくてはいけないわ」
資料を全て猪俣さんに預けて、私は人気(ひとけ)のない場所まで宍戸さんを案内した。
◇ ◇ ◇
「異能者としての貴方にお願いしたいことがあるの」
「何ですか? 私でよければ力になりますけど」
協力の同意が得られた。
だったら話は早い。私は事の顛末を彼女に話した。
「——えっと……要するに、優希さんと晃君の未来を視ればいいんですか?」
「えぇ。不躾だとは思うけれど、お願いできるかしら」
「お安い御用です。私も優希さんの声には困っていました。お勉強に集中できないですから、是非協力させてください」
「ありがとう。それじゃ、宜しくね」
しかし、マイペースというか。ゆったりした子だ。
本当に大丈夫なのかしら——と思いつつも、私の知る限りでは彼女しか未来を見通せない。
素直に彼女に賭けることにして、私は携帯電話を取り出した。